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姉という存在。  作者: とある山田
5章 -弟入院、そして-
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5章 -弟入院、そして- part2

少し普段より短いです。

いつものようにあまり読まない方がいい文章になっています。


「こうちゃん」

「何」


姉さんに話しかけられてむっとしながら反応する。


「浩太が街中で暴行されて病院に運ばれたって知った時、

わたしは思ったの。どうして浩太が自分からあんな目に

遭いにいくようなことをしたのかを。

わたしだけじゃなくて浩太をことを知ってる誰もが驚いたと思う。

だから警察の人やその時の状況を見てた浩太の知り合いの

男の子に聞いたの。どうして浩太がそんなことをしたのかを。

わたしはそれを聞いて浩太が人助けをした事に対して誇らしいと思うと同時に

どうしてそんな方法しかできなかったのかって思ったの。

でも最近のこうちゃんや響ちゃんとの会話を思い出してたら分かったんだ。

それはわたしが昔こうちゃんに嫌がらせしたり暴力を振るってたからだって。

だから浩太は自分が傷ついて解決する方法しか思い付かなかったんだって。

わたしはそれに気づいて自分を責めたの。

わたしがあんなことをしなければ浩太がこんな目に

自分から遭うようなことはしなかったって。

浩太。今まで散々傷つけてごめんなさい。

今更許してもらおうなんて思ってない。

でも言わせて欲しい。

わたしのことを赦して欲しい」


違う。全然違う。

姉さんは・・・・・・分かってない。

何もわかってない。

いや、姉さんにはわかるまいよ。

何故そんなことをしたのかなんて。

そして姉さんは何も見ていない。何も知ろうとしない。

それだけは改めて今の懺悔のような何かでよくわかった。


「・・・・・・・・姉さん」

「うん」

「何に対して謝罪してるの?」

「えっ?」

「誰の何の行動に対して謝ってるのか聞いてるんだよ」

「だから、こうちゃんに昔嫌がらせしたせいでわざと自分から死にに行くような

行動をするような人間にしてしまったことに対して」

「姉さん。今回俺が入院する切欠になった事件と過去のことは関係ない。

あの状況をどうにかするには2つの方法があった。

一つは何もせずにスマホで何かやらかすまで只管ビデオを撮り続ける方法。

もう一つは警察に遠くから電話をかけて状況を説明し

警察官に現場に来てもらって解決する。

少なくとも自分が怪我をせずに解決する方法が他に2つあった。

でも俺には考えがあってわざとあのやり方を選んだ。

だから別に姉さんに昔暴行被害を受けてて自分から傷つくことでしか

解決する方法がなかったからあの方法をやったわけじゃない。

そもそも俺が死にたがりならとっくの昔に誰かにリンチされて死んでいたはずだ。

若しくはどんな手を使ってでも自殺するという選択肢を選び実行したはずだろ。

でもそうじゃない。

姉さんは今過去に自分のしたことと全く関係ないことに対して謝罪して

それに対する罪も一緒に流して貰おうとしているんだよ。

言っておくけどそんなしょうもない手はお見通しだから。

そこまでして自分のしてきたことによって起こった現実を見たくない、

認めたくないなら別にいい。でも姉さんがその選択肢を取り続ける限り

永遠に俺と姉さんの間に出来た溝は埋まらない。

帰って。お見舞いとか世話とかしなくていいから」

「・・・・・・・・・・・・・」


俺が姉さんを拒絶する言葉を再び言った後姉さんは黙って病室を出た。

少しして両親が帰ってきて朱音は?と聞かれたが帰ったとだけ言った。

両親は入院のための用品を一通り置いた後何か他にいるかと

聞いてきたので勉強道具一式と答えると明日持ってくると言って帰っていった。


しかし、痛い。何がって、胸部が。

実は説明を受けてるときもちくちくとした痛みがあったのだが気のせいだと

思っていたが気のせいじゃなかった。

結構呼吸もつらい。

仕方ない。スマホで情報収集でもして痛みを少しでも意識しないようにしよう。

充電用のケーブルはきちんとベッドの横にあるしイヤホンもちゃんとある。

よし、ニュース記事でもと思った瞬間ノックの音がする。


「・・・・・・・・・・・?誰だろうか。どうぞ」


俺がそう返事すると俺の病室に入ってきたのは姉さんより一段背が低い

見た目もかなり幼い少女だった。

誤字・脱字等ありましたら報告ください。

確認し次第修正をします。



今回改稿する可能性は若干あります。

ですがその場合でも内容がまるっきり変わるようにはしません。

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