表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/231

第9話 クローン、仕事始めました

少し広い部屋はオークたちの仲良し部屋だった

4匹のメスにそれぞれ10匹近いオスが我先にと群がっている


こっちには全く気付く気配がないようなので

近くにいるクローンを集めて

同時に攻撃を仕掛け

一気に片を付けることにした


5体が集まった時点で一つの塊を奇襲した


共食い部屋を見る限り

腕や足や腹を食い千切られようと

動きを止めることのなかったオーク達


頭を狙って一撃で仕留めるのが一番確実

情事に夢中で全くこちらに気づいていないオークに

後ろから静かに素早く襲いかかる


腰の入った一発をお見舞いするっ!!


ごぱん!



おう…



オークの首から上、いや胸から上が消し飛んだ



確かに一撃で仕留めようと本気で殴ったけど

ただのパンチですよ?

吹っ飛んだ!とか

首があらぬ方を向いた!

ならわかるけど


確かに格闘家とか拳闘士とか職業あったら

拳で魔物とガツンガツン戦うんだろうけど


クローンの一撃にこんな威力があったなんて…


スライムとばっかり戦ってたから

いまいち強さの比較をできるものがなかった


それともオークってあんまり強くないのか?


ステータスを確認してみると魔力が160くらい増えてるから

スライムよりは全然強いみたいだけど


ま、まぁ

思ったより強くなくてよかった


そう思って周りを見渡すとすでに

クローンたちは部屋中のオークに襲い掛かり

すでに残りは一グループだけとなっていた


手際よすぎるんですけど

オークたちに反撃のスキすら与えないなんて

せめて

襲撃に気づいたオークたちが牙をむいて

襲い掛かってきた!!


くらいさせてあげて…


あんまりあっさり倒しちゃうとほら

物語的に盛り上がらなそうだから



とりあえずオークとの初戦闘を終えて一息ついた俺は

安心してオーク攻略を任せることにした



俺には魔力回収してクローンを作り直すっていう

大事な仕事があるからね



意識を本体に戻す


上位のオーク個体や大量発生などの時にだけ報告させて

あとはマッピングしながら完全攻略を目指そう



スライムの巣に向かわせているクローンが40体

オークの巣に向かわせているクローンが30体


スライムの方はとりあえずこのまま

魔力回収→生成

のローテーションで回せば間に合うから

オークの方はクローンを増やして攻略速度を速めよう



本体に戻ると魔力が満タンになったクローンたちが待機していた



はいはい、一列に並んでね~

はい、魔力の低い方からどうぞ~



20体くらい回収した時

声『スキル<クローン>のレベルが7に上がりました


  最大生成数   100体→300体

  魔力回収率    99%→100%

  魔力最大値      本体の25%

  操作性     110%→120%


そして

  

  派生スキルの<ジョブLv.1>と<スキルLv.1>が発現しました




なんでもクローンをジョブに就かせるとか

スキルを習得することは出来ないそうで

それを補うのがこのスキルらしい


とりあえず<ジョブ>を確認すると

 剣士   消費魔力 3%

 魔法士  消費魔力 3%


の二種類だった

消費魔力はジョブを付与するときの消費魔力のようだ

この10%は生成した時の初期値の3%だそうだ


物は試し

とりあえず一体生成してジョブ付与してみようか


生成し剣士を付与してみる


クローンがゆっくり波打つように姿を変えていく

頭、足、体には防具のようなものが付き両手には

長さ60センチくらいの剣と

30センチくらいの丸い楯を装備していた


おぉ…!!


思わず感嘆の声が漏れた

まさに『剣士』である


俺のイメージ通り


もう一体今度は魔法士


ひらひらとしたフード付きの布が全身を覆い

50センチくらいの杖を装備した

THE魔法使いが完成した


ふぉ…!!


こちらも俺のイメージどんぴしゃ!

放ってくれ!今すぐ火球ファイアーボールを放ってくれ!



ヤバいこれはテンションあがるぞ!


<ジョブ>Lv.1ってことは

レベルが上がればさらに強力なジョブが増えていくのか!!

これは楽しみすぎるぞ!


たとえば剣士の上は上級剣士とか

魔法士の上は魔導士とか?


ムフフ、いっぱいジョブ付与してればレベル上げれるのかな

ガンガンジョブ付与しますよ!


[ジョブ 上級剣士を追加します 消費魔力 4% ×ジョブレベルが足りません

[ジョブ 魔導士を追加します  消費魔力 4% ×ジョブレベルが足りません


…ふぇ?


思わず変な声が漏れた


バッテンしてジョブレベルが足りませんて出てるけど


なんか考えただけでジョブが追加されたような気がしたんですけど…

たまたまタイミングですよね

今ジョブ付与したからそれで解放されたんですよね?


え、え、え。


じゃあ、、、、、す、スライムとか?

あ、何を考えてるんだい

スライムはジョブじゃないっすよ


[ジョブ スライムを追加します 消費魔力 1%




腐腐腐、行けると思ったよ(嘘)


マジで?これって完全に俺のイメージ次第で

どんなジョブでも作れるってこと?


じゃあさ、じゃぁさ、勇者とか魔王とか作っちゃったりして


[ジョブ 勇者を追加します 消費魔力100,000+40% ×ジョブレベルが足りません

[ジョブ 魔王を追加します 消費魔力250,000+45% ×ジョブレベルが足りません


[勇者 魔王 追加のために魔力を25,000消費しました



!?!?!?


ちょっと<ジョブ>さん?

聞いてないですけど

ジョブ追加に魔力消費が必要なんて聞いてないですけど?


一気に魔力を消費したせいか

頭がくらくらする

意識がもうろうとする


…だったら、大魔おぅ……


!?


ナイナイナイ!


あぶなっ!


意識がもうろうとして

つい恐ろしいことを口走ってしまいそうになった


これ洒落にならんで、マジで


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ