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第6話 本体、魔力漏れ始めました

俺は、おしりと背中が湿っていて気持ち悪い感覚を覚え、

ゆっくりと体を起こした。



意識を失ってからどれくらいの時間が経っただろう。

クローンたちとリンクを試していた時には、

もう陽が傾いてきていたからな、

もうすっかり日も暮れて夜中になってしまったようだ。


「あぁ、腰が痛い。」

こんな所で寝てしまうなんて。

これからは少しでも柔らかくて乾いてる寝床を探さないと、

俺の安眠はやってこないな。

もし何かふさふさの魔物でもいたら

毛皮剥いで敷布とか作れるかなぁ。


いや、そんなワイルドなこと出来るわけないか。


なんか、おなかも減ったしノドも乾いたなぁ。

そういえばクローンに夢中で

ずっと飲み食いしてなかったもんな。


ここは原生林っぽいし、きれいな湧き水くらいないだろうか?

いきなりこんなサバイバル生活に

なるなんて思いもしなかったから

知識なんてゼロに等しい。

魔物には勝ててもも空腹には勝てそうにないなぁ。


そうだ、スライムの水とかって飲めないかな?

でも…おなか壊したらどうしよう。

クローンに飲んでもらうか?

でもクローンておなか壊すんだろうか。


まずはあれだ、とにかく明かりだ……


自分の姿さえも確認できないほどに真っ暗。

月明かりとか星明りもない。


森の夜ってのはこんなにも暗いものか。

すごく心細い。どんな魔物がいるかも分からないし。


とりあえず手探りで辺りをまさぐる。



ひゅう!


まさぐる手の風の流れに沿って森の明るい光景がうっすらと見えた気がした。


…今って夜じゃないのか?


ずいぶんと森の中は明るいようだった。

闇を払うように両手を必死で仰ぐ。


すると、森の鮮やかな緑が目に飛び込んでくる!

日はまだ高くない。


「朝か?」


日差しが心地よい。


「それじゃあ、丸一日近く気を失っていたのか…。

それにしてもこの黒いモヤはなんだ?!」


辺りを見回すと見張りのクローンが

あたりを警戒している姿が目に入った


あの、お兄さんたち?


見張りのお役目に一生懸命なのはよろしいのですが、

私の異変には気付いていらっしゃらないのですね?

それって本末転倒て言うんですよ!


リンクして状況を確認するが、

特にこれと言って異変はなかったみたいだ。



とすると…

俺は寝ぼけた頭をフル回転させてあることに思い至る


魔力量 46563/21000



「これだ!」


寝ている間に転送されてきた魔力が

溢れてしまってるみたいだ。


あれ?でも魔力転送は中断してたはず…


そうか、戻ってきたけど俺の意識がないから

合流できずに各自の判断で戦闘しながら

余った魔力を転送していたのかもしれない。

今だってほら、微妙に増減を繰り返しているし。

魔力送られてくる感覚もあるし。



魔力が無駄に垂れ流されていることに気づいて

あわててクローン生成のイメージを始めると、


黒いモヤが収束を始めた。

そして徐々に人の姿を形成していく…。


あれ、すごい嫌な予感がする…


「クローン!」


俺はクローンたちに命令してモヤを吹き飛ばしてもらった。


あれをそのまま生成させたら

手が付けられないものになっていたような気がしてならない。



ナイス判断力、俺!

きっと思考加速のおかげだね。


ありがとう思考加速。



おっとそうだった。



モヤはまだ俺の体から少しずつにじみ出ていた。



なんか体臭のキツイ人みたいでいやな感じなんですけど。



とりあえずまたモヤが集まりだすのだけは避けたかったので、

少し場所を変えてからクローンを生成した。


クローンたちに帰還命令を出して

とりあえず合流することにした


次々と帰ってくるクローン

いまだにスライム大軍団は収まる気配はないようだ


危険も少ないから魔力を集めるのにはちょうどいいんだけどね

いかんせん話が進まな(ry



クローンたちを帰還させつつ新たなクローンを生成していく

40体を回収したころだろうか


声『スキル<クローン>のレベルが上がりました Lv.6


  最大生成数     50 →    100

  魔力回収率     95%→     99%

  最大魔力      25%→     25%

  操作性      100%→    110%

  

  派生スキル<クローン増殖>が発現しました

  クローン体を分裂させ、クローンからクローンを生成することが可能になりました

  

クローンからクローンなんて作れちゃったら無限増殖できちゃいますね

あ、上限があるから無理か

でも、離れた場所で手数が必要になった時にその場で増殖できるのは

何かと使える手かもしれない


声『自立思考、思考加速がLv.3に上がりました

  クローンリンク強化により魔力の相互転送が可能になりました


次々来ますね、つまり回収のみの一方通行から

必要ならばクローンのほうに魔力を送れるわけですね


魔力転送も使って鍛えておけば転送量も増えるだろうし

今後の役に立つのは間違いない


う~、いろいろと育てる要素が出てきて

悩ましくて、うれしい悲鳴が漏れてきそうだ


こういう展開を待っていたのだよ


ふふふふ、ボッチでも何でもできるようになってきちゃったな

この先、こっちの世界で仲間とともに冒険とかハーレムムフフとか

そんな展開に発展しない気がしてならない…


だってこれじゃあ

クローン使って魔力回収するだけのゲームですから

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