第49話 銀色のメタルなヤツ
銀色のやーつ
スライムの巣、地下三階層。
狭い通路の先に、広い空間がありそこから2方向に狭い通路が枝分かれし、
また広い空間がありさらに2,3方向に枝分かれし、また広い空間に。
ある通路は合流し、またある通路はさらに枝分かれする。迷路のように入り組んだ空間だ。
マッピングをしながら分かれ道を探索する。パーティは勇者と、大魔導。の二人一組。
魔王様は強くてかっこいいんだけど、こういう狭いところでの戦闘には、
大魔導の方が向いてる気がする。コスパもいいしね。
狭い通路を抜けて広い空間に出ると、
いました。
どこかで見覚えのあるみんなの人気者、アレがいた。
そう銀色に輝くアレ。
天辺はとんがってないし、二ヘラとした顔もついてないけど。
間違いなくアレだ。倒すと経験値とゴールドを沢山くれる硬くて素早いヤツ。
すぐ逃げるから早く倒してしまわないと。
ほら、こっちに気づいて、トゲを出しながら凄いスピードで突き抜けていった。
え?逃げないの?凶悪なんですけど。
白い魔力を飛び散らせ腹に大穴が開く。
これ生身だったら即死ですけど…。
大穴はすぐにふさがるが、銀色スライムは出したトゲを飛ばしてきた。
勇者に無数の穴が開く。おいおい勇者殿防御力低すぎやしませんか?
それともこいつが強いのか?
壁に突き刺さったとげは、むくむくと膨らみ始め、銀色スライムになった。
あぁ、増える奴ですか。しかも飛ばしたヤツ全部スライムになったよ。14,5匹はいるかな。
大魔導のアースウォール。次の攻撃に備える。
ドゴンドゴンと物凄い音を立てて壁に激突する。そのたびに壁が揺れひび割れる。
そして、壁を突き抜け鋭いトゲが大魔導と勇者を襲う。破られた!
穴だらけの勇者と大魔導。そしてまたとげが膨らみ、スライムが生まれた。
これ無限に増えるのか?これ次やられたら取り返しつかなくなるぞ。
いや、今目の前には、大量の経験値とゴールドが!
…その考えは捨てよう。あの凶悪な奴はメタルなスライムかもしれないけど、全くの別物。
今引かなきゃ手詰まりになる。
次の攻撃が来る前に慌てて退散。
あぁ、失敗した。せめて鑑定くらいしておくんだった。
これじゃ名前も分からないじゃないか。
一撃でも攻撃出来てれば、こっちの攻撃が通用するかも確かめられたのに。
このへたれが!これじゃ何の情報もないじゃないか。
はい、すべて自分の責任です。
体当たりと、とげ飛ばしと、増殖と。行動はワンパターンぽかったけど。
これはとげを飛ばされる前に何とかしないと。
どんどん増殖されて手が付けられなくなっちゃうやつだな。
とりあえずほかのところに回って確かめてみるしかないな。
別の通路を探す。少し進むと。
おお、いましたいました。最初はどこも一匹なのかな。それだと助かる。
勇者で一撃先制攻撃と行きますか。
気づかれる前にすっとスライムの背後に移動し。
どこが背後か分かんないけど。
大振りの一撃。
ガギッ!
おお、勇者でも歯が立たないか。斬鉄。
スキルを付与する。
ザクリ!
両断までは行かないけど、いけそうだ。
刺さった剣を抜くと、そこから体液らしい銀色の液体がドロっと漏れた。
しかし体液はすぐに止まり、トゲ出しからの体当たり。
よっと。パターンが分かってれば避けるタイミングが掴みやすいな。
体当たりからトゲ飛ばしまでの間に攻撃しようかと考えたけど、
躱してからの反撃ってのはタイミング的に結構シビアかも。
そして間髪入れずにトゲ飛ばし。
サッと伏せて、敵の攻撃のタイミングはつかんだな。
トゲがムクムク膨らんだところを斬撃。スパッと両断される銀色スライム
なんだかわからないけど。いけるぞこれ。
次々に膨らむスライムを両断し、大魔導は敵を超高温で焼き尽くす上級魔法クリムゾンフレア。
金属だから炎で溶けるかと思ったけど、全く効いていません。
他の属性の単体用の高火力魔法も試してみたけど全く効かなかった。
ここだけ本家と同じ性質持ってるよ。いらないから、そこは本家に寄せなくていいから。
大魔導が全く役に立たなそうなので、勇者一人で倒して回る。
10匹倒して、後5匹。そこでトゲを出して体当たりの準備をし始めるメタルなスライム。
4,3,2,1。体当たりしてきた残りの一匹を切り伏せて。
討伐完りょ…。ズボッ!
あ、大元の一匹を忘れてた。不味いまた増える。間に合ってくれ!
もはや間に合うタイミングでない事は分かっていた。
急いで駆け寄り、スパリ。
あ、間に合った。さっきよりも遅くなってる。しかも簡単に一撃両断。
増殖って言うか、分裂か。分裂すると途端にステータス低くなるのかな。
ステータスを分けある感じになってるみたい。反応速度も防御力も攻撃力も分散してるっぽいし。
一撃で倒せないなら、分裂させてから倒すのも手だな。
それならさっき増やしてしまった方もいけるか。
さすがに101匹ワンちゃん…。よりも多いな多分。
15×15えーと…。
とにかく。一人じゃ多分増える一方だから、10人くらいか?
思った通りスライムは2回分裂して相当鈍くなっていた。
トゲを出す前にすべてのスライムをサクッと討伐することが出来た。
一回分裂した場合でも2回分裂した場合でも魔力入手量は全体で25000だった。
やっぱり分裂するとステータスから魔力まで全て分割されるようだった。
大魔導さんが役に立たなくなったのは残念だけど、仕方ないよね。魔法効かないし。
ここは勇者を二人一組にして、一回分裂させてから倒すのがセオリーになりそう。
あ、そろそろ朝か。探索とマッピングは任せてとりあえず戻るか。
俺は宿屋の本体に意識を戻す。
-銀緑亭-
まだ暗いな。まだ夜明け前だったか。もう少しダンジョンに居てもよかったか。
それにしても息苦しい。それに何かあったかくて柔らかいものに包まれているような…。
「ぷはぁ!」
顔を上げると、そこには。レイちゃん?!
俺の頭を胸に抱いて眠る金髪の美少女がいた。
いつもお読みいただきありがとうございます。
新しく見つけてここまで読んでいただいた方にも感謝します。
読んでいただけて、評価までもらえるとやっぱりうれしいものですね。
モチベーションになります。
読んでいただいている皆さんに、ありがとうございます。
やっと、下書きしていた部分を書きを投稿し終わりました。
更新ペース不定期ですが、頑張って投稿しますので、これからも宜しくお願いします。




