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第28話 クローン、大王スライムに会う

何件も宿屋を巡り、辿り着いた一軒の宿屋。

一見、普通の宿屋に見えるのだけど、なぜか宿泊料が格安。

他の宿の8割位だった。宿は、10部屋もない2階建ての建物で、

おかみが一人で切り盛りしているようだった。


なんでこんなに安いのかと聞いてみたけど、

何だかんだはぐらかされて結局泊まることになってしまった。

部屋も普通で、食事もおいしかった。量は少なめだったけど。

他の客は田舎から出てきたばかりの幼馴染新米冒険者3人組。


先日のスタンピードで王国軍に村を救われ自分たちも王国軍に入るために王都に出て来たが、王国軍に入るためには士官学校に入るか、冒険者になってある程度の実績を上げ入隊試験を受けなければならない。その為に、冒険者になって生活をしながら実績を積むつもりのようだった。

村ではいわゆる不良と呼ばれる3人組だったけど、王国の兵に命を救われ、自分たちにも何かできることがあるんじゃないかと考え、王国軍に入ることを決めたみたい。


先日のスタンピードって俺のせいなのかな。魔力異常が原因かもとか言ってたし。

俺って結構ヤバいことしてたんじゃないのだろうか。ただのおもらしのつもりでいたけど。

王国軍が制圧したから被害はなかったみたいだけど。もし被害が出てたらと思うと…。王国兵に感謝です。その王国兵と言うのもロズ隊長がいた3-1隊なんだろうけど。ほかの隊は盾にすらしようとしてたみたいだし。王国兵って、実はクソ野郎の集まりなんじゃないかな。ロズ隊長たちは煙たがられてたみたいだし。だからとりあえず、村を救ったのはは3-1隊で、何かあって頼るなら元3-1の現7-3隊長のロズウェルと言う人を頼れと教えておいた。



部屋に戻り、休む前にダンジョンに移動しクローンの回収と生成を行う。

オーククイーンには現状維持を伝え、冒険者が来ても今まで通り対応してもらうことにした。

ダンジョンリーダーには王国の調査が始まるまではまりょくあつめをつうじょうどおりおこなってもらうことにした。あと、オークの肉とオークの皮を剥ぎ取り無限収納に収めてもらうようにした。そうしておけば、肉も、革もギルドで買い取ってもらえるしね。肉は食べないんだった…。でも7-3隊の皆は美味しそうに食べてたし、その後も何ともなかったし。なんとかして販路を作りたいな。ハイオークの肉とか肉汁に溶けだした旨味が絶品だしね。オークジェネラルも共食いクソ野郎を卒業させたから、食べてみたけど、サシが入ってて、銘柄和牛にも匹敵するほどの、柔らかさと旨味が凝縮されて超高級食材だった。

あとで、ロズ隊長たちにも食わせてあげよう。

剥ぎ取りと収集用に、100体のハンタージョブに、剥ぎ取りと運搬スキルを持たせたクローンを新たに生成して配置もした。オークの数が多すぎるからね。足りないようだったら、勝手に増殖してもらって人手を増やそう。剥ぎ取り用だったらステータスもそんなにいらないから込める魔力は1%でいいかな。


リザードの方は魚人100体に剥ぎ取りと運搬を持たせて活動させることにしたこっちは面積の割に生息数が少ないから狩ってそのまま剥ぎ取りして持ち帰ることにした。


今のうちにガッポリ稼いでおかないと。後で生活に困らないようにね。

ついでにドレイクさんにもあった。そういえば直接会うのは初めてだった。

ドレイクさんは俺がホントにただの人だったことに驚いていた。

そして、例のごとく手合せを申し込まれたけど、断っておいた。

ドレイクさんはやっぱり本気を出していなかった。俺が害意の無い存在だと分かり、面白半分でちょっかいをかけてきたそうだ。実力が相当あるのは分かっていたけど、本気を出すほどでもないと思っていたらあっさりやられてしまったのだそうだ。本当の実力はと言うと、魔力をダンジョンに預けているので、引き出せばいつでも戦えるということだった。でもダンジョンに貯めた魔力を大幅に消費してしまうため、普段は使わないのだそうだ。物騒なんで、じゃなかった。勿体無いんで手合せなんかで使わずにそっと仕舞っておいてください。と思った。



スライムの方は、実は王都に向かう途中に進展があった。

大魔導を向かわせ、いろいろ試してみた。火魔法と水魔法と、衝撃波と、倒すのは簡単なんだけど、狭い通路を奥から奥からあふれてくるからどうしても先へは進めなかった。

雷魔法と思い、放ってみたけど。奥まではどうしても届かなかった。でも一番通るのは雷魔法なんで何とか効果的に使えないかと。サンダーランスと言う魔法でスライムに突き刺してみると。奥の方まで雷が通ったのか、一気にデロンと溶けて崩れた。これならいける!そう思ってガンガンぶっ放す。しかしある程度のところまで通路を進むとどうしても狭くて集中攻撃できない場所が…。また手詰まり。何とかならないかと、今度は土魔法で穴をふさいだ。そしてそのまま押し込む。押し込む。押し込む。ダメだ、スライム圧が強すぎて岩の壁の隙間からどんどんスライムが滲み出し、壁を崩し勢いよく迫ってきた。やっぱり一時撤退だ。何か、電気を通しやすいもの。金属?土魔法で太い鉄のパイプを生成し伸ばしていく。スライムの穴に深く深く突き刺していく途中で引っかかることもなく無事にパイプは奥まで伸びたようだ。さて、待っていたのは、サンダーボールに魔力を目いっぱい充填している大魔導その球を鉄パイプにそそぐ、鉄パイプは白熱し、電気を先まで通す。まばゆい光とともに大洪水が大魔導たちを流そうとするが、水壁。すかさず他の大魔導たちが、流れを逸らし洪水は一瞬にして去った。

そして、通路からはスライムは出てこなくなった。一応、電気は流し続けている。

そのまま先へ進むクローンたち。そこには以前見た大王スライムの姿はなく、その場所には下へと続く縦穴が存在していた。そしてそこからスライムがあふれ出てくるのを鉄パイプに流した電流がせき止めていた。


そして今、縦穴のさらに奥、聖騎士に魔法剣のスキルを付け、3メートルのブレードランスに雷魔法を付与し、迫りくるスライムの群れを押しのけ徐々に前進している最中。地下は更に広く、スライムたちはより圧力を強め迫ってくるので鉄パイプサンダーではもはや対処できなかった。徐々に聖騎士を増やし。制圧範囲を広げていくやり方しかなかった。が、さっき思いついた。雷壁っていう魔法ないかなと。そして今攻略は目覚ましい進展を見せている。サンダーウォールを少しずつ前進させ、その後ろでは聖騎士のサンダブレードランス。相性がいいのか雷壁をすり抜けて敵にヒットする。雷壁と雷刃槍のコンボで、広がる地下空間の8割は制圧出来たろうか。そうしたところで、スライムたちがどこから流れてくるのか把握できた。奥の方にデロデロした紫の塊が見える。あれ、大王スライムだ。上の階からこっちに移動していたんだ。大王の足元から後ろには地底湖が広がっているようで、地底湖からとめどなくスライムが流れてきていた。あいつを倒さないと、このスライム止まらないなきっと。


スライムの魔力を吸収してクローンを徐々に増殖し。大王スライムのいる地底湖の淵まで足を進める。


そして、彼の名前は大王スライムで合っているのだろうか。


エンシェントスライム[ダンジョンマスター]


はい、大王スライムではなかったです。

そしてダンジョンマスターでありました。そうだよね。あんな個体がダンジョンマスターでもなくただの雑魚だったらこのダンジョンはSSS級ですよ。


スライムの古代種か。この地下空間でどれだけの時を生きてきたんだろうか。

オーククイーンもそうだけど、だれにも発見されずに、ただひたすらダンジョンを拡張し続けるだけの存在。なんだかあわれに思えてきた。


『憐れなどではないぞ…


声が聞こえた。いつもの謎の声じゃない。


『長い間生きてきたんじゃ…人の言語ごとき…理解できぬはずはあるまい…

 まあ、人を理解しようとせん奴らには、理解する必要もないんじゃがな…


あれだ、あの大王スライムだ。


『ほほほ…大王とはの…面白い名前を付けてくれたもんじゃ…


あれ、俺さっきからしゃべってないよね。


『おぬしの思念はビシビシと儂まで届いておるぞ…


思念て、心の声ってこと?俺そんなことできるの?


『それは知らぬが…わしには届いておる…そしてわしの思念も…


そうか、これが思念か。テレパシーてヤツですね。そんないかがわしい、じゃなかった疑わしい能力信じてなんていなかったけど。ホントにあるんだね。

今更か、謎の声とか、クローンに命令するときとか俺一言もしゃべってないもんね。


『ほう、これはお主の能力と言うわけか…白い魔力がダンジョンに入ってきて…

 面白そうだから相手をしてやっておったが…真に面白き力よ…

 その能力…もう少し儂の遊びに付き合ってもらうかの…

 儂はさらにダンジョンの奥におる…どうにかして辿り着いて見せよ…ほほほ…



こうして俺は大王スライムもとい、エンシェントスライムの爺さんの挑戦を受けることになった。

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