表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/231

第23話 本体×ダンジョン×禁呪

オークの巣のクローンから、居眠りをしている本体に戻り、ロズ隊長に話しかける。



「あの、ロズ隊長?」


「あぁ、起きたか。」


「こんな森の中でよく歩きながら眠れるなぁおい、器用な奴だ。がはは!」



ガッドさんに笑われた。



今は王都に向かって森を抜けて、馬車の待機地まで向かっている所なんだけど。

なんと、俺はうたた寝をしながら歩いている状態だった。

特に気にしなくても、高速思考をうまく使えば、寝ながらだって、森を抜けることはできるのだ。


あっちもこっちもで脳を使ってると、まだ慣れないせいか、突然眠気が襲ってくる。

かといって完全に眠るわけじゃなく、半覚醒状態みたいな感じ。


俺は少し恥ずかしくなりながら、ロズ隊長に質問した。


「それで、なんだヒトシ?」


「あの、ダンジョンマスターって知ってます?」


「あぁ、ダンジョンの一番奥にいるモンスターのことだ」


「そのダンジョンマスターにダンジョンの権利とかってないですよね」


「面白いことを言うな。残念だが、魔物に権利はないな」


「ですよねぇ。もし仮にダンジョンマスターが人だったとしたら?」


「ダンジョンマスターが人?そんな話は聞いたことはないが。

 いや、人ではないが、魔王が住むダンジョンは魔王のモノだろう。

 なんせ、だれも攻略できていないんだからな」


「魔王ですか…」


「もし魔物にダンジョンの権利があったとしても、

 それを管理したり攻略したりする人間側には何の問題もない。

 こちら側の話としては、そこ管理する権利が誰にあるか、が問題だな。

 その領地内で発見されたダンジョンは、

 大抵は国で管理し、冒険者などから入場料を取り、

 ダンジョンで産出された素材を、それぞれのギルドに売る時に税を取る。

 大きな貴族になると、自らの領地で発見されたダンジョンの権利を主張し、

 それが認められれば、それぞれが一つや二つダンジョンの権利を持っていることもある」


「じゃあ、入場料さえ払えば自由にダンジョンに出入りできるわけですね」


「そういうことだ。まあ、しばらくは王国御用達の冒険者たちが

 優先されることになると思うが。

 そのあとなら、オークと、リザードの巣は解放されると思うぞ。

 しかし、近くの街からでも馬車で1日は掛かるからな。素材の運搬が大変だ。

 まず街道の整備からだろう。だが街道が出来るまでも時間がかかるだろうし、

 環境が整うまでしばらくは開放されないだろう。

 そのうち、ギルドやら、王国にコネのある商人やら何やらがここら近くの森に拠点を作り、

 取引を始めると思うぞ。ダンジョンに潜るならそれからだな」


「そうですか」


「大丈夫だ。王都に行けばダンジョン発見の報奨金がもらえるはずだ。

 なんたって一挙に3つのダンジョンを発見したんだからな。

 これは大ごとだ。まぁ、一つはスライムだらけのダンジョンで、

 これと言って役に立ちそうにはなかったけどな」


ダンジョンとはそうそう簡単に見つかるものではないみたいで、

相当な大事件のようだった。


確かに、ダンジョンの場所を案内した時。毎日クローンで見ていたはずなのに、

実際行ってみると、全く発見できなかった。中に入っても。

壁がうすぼんやりとは光っていたけど、明かりもなしで歩けるほどじゃなかった。


それとなく、ダンジョンの明かりについて聞いてみたけど、

普通は松明か、照明魔法を使って視界を確保する見たい。

壁が光るのはなぜかと聞いたら、それは魔力視の素質があると言われた。

ダンジョンの壁や、魔物から出る魔力を読み取り、それを視覚化することで、

真っ暗なダンジョン内でも活動できる優秀なスキルのようだった。



でもそのスキルを持っていても、多少の明かりは必要なようで、ダンジョン内で自由に活動できるほどでは無いようだった。

それを考えると、クローンの魔力視は相当優秀なんだろう。

だって、なんの支障もなくダンジョン内で活動できているんだから。


ダンジョンの入り口を簡単に見つけられたのも、魔力視のおかげなのかも。

きっと、魔力体という特殊な存在だから魔力を見る目も優れているんだろう。


これならすぐに次の新しいダンジョンを発見できるかもしれない。



ダンジョンの話を聞いた後、俺はどこから来ただの、ロズ隊長の結婚がどうだの、

ガッドさんは新婚さんで嫁さんがとてもかわいいだの、そのままもげろだの。

それぞれお互いの身の上話をしながら、馬車のある場所まで移動した。


話をしてて分かったんだけど、俺は驚くほどに自分のことを覚えていなかった。名前以外、何もなかった。

好きだったゲームの知識や、地球の知識はあるようだけど。

どこで、どんな状況でその知識を覚えたのかまでは思い出せなかった。

…………。

まあ…そんなことは、どうでもいいんだけど…。


…またこれだ。思い出そうとすると意識が薄れる。記憶喪失の弊害か。



まぁ、分からないことを考えてもしょうがないか。

今を楽しもう。王都に行ったらまず冒険者ギルドに登録したいな。

そして冒険者になって。薬草採取から始まって、ゴブリン討伐依頼を受けて、

まさかのゴブリンキングと戦って。

常時依頼では、リザードの皮を抱えきれないほど納入して、

ギルドマスターに呼び出されたり。

そんなF級冒険者のサクセスストーリーが始まってしまいそうな予感しかしませんよ!

もちろん全部クローンで依頼をこなすんですけども!ぷくく!



自分でやれって?

そんな危ないことできるわけないじゃないですか。


道ですれ違っただけの銀髪で金色の三白眼の龍神に、無慈悲に心臓を一突きにされるわけにはいかないのだ。

異世界、あぁ、なんて恐ろしい世界なんでしょう。


「そうえば、魔物に全く会わないな」


「来る時もそうだったがよぉ。森にまるで生き物の気配がねぇ。

 きっと魔力異常が原因なんだろうが。その原因が全く分からねぇとなると」


「あぁ、もっと大規模な調査が必要かもしれないな。あの白い亡霊のことも含めて。

 しばらく東の森は慌ただしくなりそうだな」


「俺らの仕事も増えそうだ。これでまた、嫁さんにさみしい思いさせちまうぜ、なんてなぁ!ガハハ」


「…もげろ」



びくっ!


ガッドさんが身震いして、下半身を押さえた。


「何か今、恐ろしいものに呪いをかけられたような気がする……」


おっと、思わず禁呪を発動して、ガッドさんの大事な息子の先っちょを呪い殺すところだった。



1日いっぱいかけて歩き続け、茂みを抜け小高い丘に出た。

もう日は傾き始めていて、見下ろす先には夕日に染まった小さな町があった。

お読み頂いてありがとうございます。

カオスな文章ですが。ふふっとでも笑っていただければ、幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] 会話部分のかっこを閉じないのはどういった理由なのか気になります。どこまでが会話なのか分からなくなる時があるので
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ