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第17話 本体、遂に魔法を覚える

ドレイクさんを倒したクローンと合流した俺は、

さっそくスキルを見てみることにした


まずは、剣術と二刀流。

これはもちろん持ってるよね。あんなデカい剣を二本自在に操ってるんだもの。

スキルの欠片なんかで二刀流憶えていいもんか。思うところはあるけれど…

他には、統率、硬化、竜言、威圧、ブレス、火魔法。

ブレスと、竜言は竜族だから持ってるとして、

統率は、戦士長だったこともあるからかな。


だがしかし。今一番欲しいスキル、火魔法。魔法ですぞ魔法。

異世界と言ったらまずこれでしょ。

クローンなんて意味わからんスキルよりも、絶対こっち!


いくらクローンが強かろうが、どんなに成長できようが、

炎を自分の手から生み出し、放つ!

これができて異世界でやっと一人前ってやつさ!


だって、こう、手の先に意識を集中しまして。


一回クローンでやってるから要領はつかんでるんだ。


でもクローンを操作して放つのと、自分の手から放つのでは全然意味が違う。

クローンは自分であって、自分でないわけで。

まだいっぺんも経験ないわけで。

大人にならねばと焦っていたわけで。

じゅ~ん、ほたる~、なわけで。



…さてさて、手の先に意識を集中しまして。

手から炎が流れ出るようなイメージで…



あれ?


炎は姿を現さなかった。


火魔法 48/50


まさかの習得できてなかったのね。


ここまで期待させといて裏切るなんて、この大嘘つき!



誰も裏切ってないし、だれも嘘なんかついてない。


一人先走ってしまったようだ。



これはあれだ。今こそ、スキルポイントを割り振る時だ!


火魔法に2ポイントぽちっとな。


別に割り振るのにぽちっとする必要はないのだけど。

雰囲気は大事だよね。うん、効果音大事。



火魔法Lv.1 0/100


ハイ、できました。これで火魔法が使えるぞ。

使えるのは火球と火壁。

まずは火球からね。


手の先に意識を集中しまして。


手のひらから炎が流れ出るイメージで。



お、出てきた出てきた。



炎が手のひらから流れ出て…


あふれ出て…


吹き出て…



あれ?


なんかデカくない?



前方は炎に遮られ全く見えなくなっていた。



これはまずい!俺



は手のひらを上に向け思いきり放つ!

炎はみるみる遠ざかり空高く夕焼け空の中

どこまでもどこまでも飛んでいくのであった。



まだ昼前だった。陽はさんさんと降り注いでいた。

うん、すがすがしい一日だね。



一歩間違えば大火事である。

直径5~6メートルはあっただろうか。もっとか?

これじゃあ、森の中とか、ダンジョンの中で使えないじゃん。

自分の炎が森に燃え移って焼け死ぬなんて、どんな間抜けなのか、

ツラを拝んでみたいぜ。はっはっは!

俺はさっきの現象を忘れることにした。



次は何も燃えるものがないところでやろう。

森の中で火魔法を使うことは禁止としよう。

そして力をコントロールすることを覚えよう。


この後、火壁も試そうと思っていたが、諦めることにした。



とりあえず今回手に入れたスキルは

剣術Lv.4 12/250

二刀流Lv.2 25/300

統率Lv.1 186/200

硬化Lv.3 56/200

竜言Lv.1 11/300

威圧Lv.3 45/200

ブレスLv.1 120/200

火魔法Lv.1 0/100


だった、剣術凄いね。これで欠片だっていうんだから、本人はどれだけ剣術レベル高かったんだろう。

他のも、硬化と威圧がレベル3。いきなりこんなスキル強くてごめんなさいだよ。

次ドレイクさんと戦ったら余裕で勝てちゃうんじゃないだろうか。


でもドレイクさんも、剣術しか使ってなかったしな。

ブレスも使ってたか。でも、次はこうはいかないって言ってたし、

きっといろんな戦い方を知っているんだろうな。


師匠になってもらって剣術の稽古なんかもつけてもらえたらうれしいな。

ちょっと図々しすぎるか。


今度ドレイクさんに好きなものでも聞いてお土産持って訪ねるのがいいかもね。



さてさて、スキルはとりあえずこのままでいいか。ほかのクローンたちも吸収して

一気にクローン増やしますか。

魔力最大値には相当の余裕ができたから、一気に合流して一気に量産するぞ。


ちなみに、クローンからのステータスフィードバック分は、

生成時の最大量には含まれないみたいで、

本体のみのステータスが反映されるみたいだった。


これでクローンのフィードバックも含まれちゃったら、

エンドレスになっちゃうとこだったよ。


その後、昼過ぎまでクローンを生成したところで、

腹が減ったのでクローンに帰還のついでに、オークの肉をとってきてもらうことにした。


オークよりハイオークの肉のほうがおいしいのでやっぱりハイオークにしてもらった。

あんまりグロいところは見たくないから、クローンに解体のスキルを付けて、魔導士に軽く炙ってもらってから持って帰ってきている。ダンジョン産だから、寄生虫なんかはいないと思うけど、しっかり焼いて食べてますよ。


国産の銘柄豚にも劣らないほどジューシーで旨味も強いから、タレで食べるより岩塩でそのままの味を感じたほうが贅沢かもしれない。俺は断然タレ派だけども。


そしてここにはそのどちらも無いんですけどね!!焼けるだけマシだと思ってますよ。

VIVAサバイバル!


ちなみに、オークジェネラルの肉は食べません。あんなクソ野郎の肉は死んでも食べないかんね!

…言い過ぎたか。飢餓で死ぬ寸前、目の前にオークジェネラルの肉しかなかったら、俺は耐えられるだろうか…。


死にそうになるまで食べないからね!



オークの巣の方もそろそろ攻略寸前なのか通路の分岐は殆んどなくなってきていた。

ちなみにオークの集落は20近くあったので今では一番の魔力の稼ぎ頭である。



俺がハイオークの肉でVIVAサバイバルしていると、ガサガサと奥の茂みから物音がし、

革の鎧を身に着けたひげ面の厳ついおっさんが現れた。


もしかしたら、ここら辺の山賊が、肉の焼けるおいしそうな匂いに誘われてふらふらと現れたのかもしれない。



「あ、ども。よかったらこれ、食べます?



とりあえず敵意がないことを示すことにした。

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