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第13話 クローン、一騎当千始めました

オークの親分を倒してからはあっという間だった

倒すまでもあっという間だったんだけどね


ボスが倒れてパニックになったオークたちを一か所に追い詰めて

火球を容赦なく打ち込んで、瞬く間にオークたちは全滅した



作戦立てるとこから実行まで上手く出来たと思う

こちら側が個々の戦力では勝ってるのは分かってたけど

ここまで圧倒的だと気分がいいね

こちらに被害らしい被害はまるでないし

唯一氷で貫かれた彼くらいか

彼もそのあとバンバンオーク倒して

失った分の魔力取り戻していたけどね


疲れ知らずの不死身の軍団ですよ

だってダメージ受けても

相手を倒して吸収すれば、いくらでも戦えるわけですよ

相手からすればこれほど恐ろしいことはないよ

クローンさんが味方でよかったです



そんな感じで、あっさりと勝利を収めたので

あとの2か所の集落近くで待機している部隊にも

戦闘開始の号令を出した


さっきの戦闘で相手との実力差も分かったことだし

それぞれのリーダーに指揮を任せてもよさそうだ



俺は一度戻って、戦闘で集めた魔力でクローン増やしてきます


戻りながら二つの集落での戦いを観戦していたのだけど

驚くことに、剣士2魔導士1の3人のみで攻略するみたい


後は探索再開のために散り散りになっていった



マジですか。さすがに、それで行ける?

3対2000ですよ?



クローンが入り口に着くと

オークたちはやはり戦いの準備をしているところだった



剣士が左右に広がり魔導士を守るように立つ

魔導士は火球を作り数が10になったところで

まだここちらには気付いていないオークたちに向かって放射状に放った


オークの集落の各所で炎が広がる


しばらくこちらを探して騒ぎ出したオークだがほどなくしてこちらに気づき

オークの親分が号令をかけオークたちの進撃が始まった


クローンは入口から動かず、向かってくるオークを迎え撃つ形だ

オークたちは数で圧力をかけてこちらを押し潰すつもりだ


火球の先制でかなりの被害が出ているはずなのに、全くひるむ気配はない

後ろから後ろから押し出されるように重圧をかけてくる


このまま押し潰されるかと思ったとき

剣士が長さ1メートル以上あるロングソードを軽々振り回し

迫る敵を次から次にバラバラにしていった

オークが手に持った棍棒を振りかぶり振り下ろそうとするが

その前に剣閃がオークを通り過ぎ振り下ろしを許さなかった


剣士に守られるように立つ魔導士は次々と火球を生み出し

敵後方に放っていく

押し寄せて密集したところに着弾するものだから

オークは数をどんどん減らしていった


オークの進撃が不発に終わった頃


出てきましたオークの親分

やることはこの前の親分と同じ

手下のハラワタを喰らい巨大化してこちらに迫った


無理やりオークたちを押しのけクローンたちに迫ろうとしたとき

火球がオーク親分の顔面に一発命中

すでに火球の後を追うように剣士が右脇側に剣を構え飛び出していた

下から切り上げた剣がオークのわき腹から右肩に抜ける

オークの顎が大きく上がったところに

もう一人が横薙ぎ一閃

オークの首は不快な音を立て地面に落ちた



パニックのオークをまとめて片付け戦いは瞬く間に終わった



はい、正解です

全く無駄のない戦い方でしたね

もう優秀すぎて俺いらねーんじゃないかと思うくらいです…

まるで手本を見せられて「こうやるんですよ」と言われたかのような敗北感

いいですよ、どうせどうせ私はただのクローン様製造マシーンですよ


正直落ち込みます

そのうち優秀なクローンに乗っ取られるんじゃないか

という恐怖すら憶えます


いや、俺が一回戦って相手の戦力分析してたから

3人でも行けたわけですが、なにか?



もう片方の集落も大体そんな感じで片が付いた



オークの集落から出てきたクローンたちが到着するころには

他の2か所の集落からのクローンも到着した


さらにその間にまた別の集落が見つかった



オークの巣にはあといくつの集落があるんだろう

もう、各自の判断で壊滅させてもらっても問題なさそうだよね



と、いうわけでドンドンオーク親分刈ってください



それよりも、俺はあることを楽しみにしていた

スキルである


オークの親分は絶対何か…



いや、親分て、本当の名前はなんていうんだろう

絶対に親分とかそういう名前ではない

リーダーとかジェネラルとか


後で鑑定とか解析のスキルを持たせて

ちゃんとした名前を調べよう他の魔物もね

もしかしたら勝手にオークって呼んでるだけで

ほんとは、金髪ブタ野郎って名前かもしれないしね

金髪ではないけども、ブタ野郎よりクソ野郎だけども



と、それよりもスキルの残滓だよ

俺もついにスキルを習得できるかもしれないのだ、ふふふ



さぁ、オークの親分を倒した勇者よ、前に進み出るがよい

うむ、貴様か。よくやった、褒美をとらす

頭を差し出すがいい



クローンは跪き頭をこちらに差し出した

俺は手を伸ばし



はい合流~!騙された!褒美なんかやらないよ~!



他のクローンの視線が痛い、

特にこちらを冷たい目で見ているわけではない

だけど、それは俺の気持ちの問題だろう



初めてスキルが習得できるかもしれないと言うことで

テンションMAX、少しおかしくなっていたようだ


戦っていた手下のオークは

目を血走らせて、唾を撒き散らし、狂気の形相になりながらも

連携をとりこちらを包囲してきた


きっと支配系のスキルを持っているはずだ

もしくは広範囲に効果をもたらす何かのスキルだ





あれ?



少し待ってみたけど、何も起こらなかった



失敗したのかな?

「残滓」ってくらいだから欠片みたいなものだよね

手に入る確率はあまり高くないのかもしれない



一応ステータスを確認してみると


ユニークスキル、派生スキルの下に



「スキル」の文字が!



スキル

 統率 40/100

 飢餓 18/100


統率と、飢餓の文字が


飢餓で狂暴化させたオークたちを統率で指揮していたってところかな

やべー奴だなあいつ本当に狂ってる


ん?この数字はなんだろう、文字も薄い灰色だし

もしかして習得率?

スキルの残滓を集めてスキルを習得するって感じかな


そっか、すぐに習得できるわけじゃなさそうだな


ん、待てよ?


ここにはあと2体のオーク親分を倒した勇者達がいるではないか



オークの親分を倒した勇者よ、前に進み出るがよい

うむ、貴様か。褒美をとらす(2回目)



おっと、2体を回収する前に

クローン新しく作っておかないと魔力おもらししちゃう

残念ながらそういう趣味はないので、羞恥プレイはお断りである


鑑定解析をつけ新たにクローンを生成する



さてさて、では順番に回収しますか


オークの親分を倒した勇者よ、前に進み出るがよい

うむ、貴様か。褒美をとらす(3回目)




一人国王勇者ごっこを済ませ


ステータスを確認する


スキル

 統率Lv.1 12/200

 飢餓   63/100



統率できあがりましたよ、

これでクローン同士の連携もさらによくなってくれるといいな

でも飢餓は要らないよ。

クローンが唾を撒き散らしながら迫ってくる姿なんて見たくないもの


いや、それはそれで敵に恐怖を与える意味で有効かも…


うん、やっぱ要らないや。飢餓を与えるとか趣味悪すぎ

これスキルの効果をOFFにすることってできるんだろうか

常に飢餓状態とか笑えないんだけど


スキル飢餓を分解します

スキルポイントを31獲得しました




!?



「クローンの物」



男には気になっていることが一つある

気になると同時に憧れでもある


それは剣つるぎと書いてロマンと読む


彼ら(クローン)の持っている白く輝くそれである


男は自分の武器が欲しかった

何故クローンは剣を持っているのに、自分には何もないのか


男は自分の武器が欲しかった

クローンは自分の分身体なのだから、それって元をたどれば俺のもんじゃね?


男は一体のクローンに近づいて行った

そして、おもむろにその手から剣を抜き取り


剣の腹に片手を添え、中二病も真っ青な香ばしいポーズを決めた!


一陣の風が流れ、ふと我に返った男


少し恥ずかしくなって周りを見回す



しかし男はさらにもう一ポーズ!


今度は剣を背負い体勢を右に傾ける構えだ!



そんな、他人に見られたらどう言い訳していいか分からないようなことをしていると


不意に剣が消えた


そして、さっき抜き取ったはずのクローンの手から


にょきにょきと剣が伸び元の姿に戻った



男はもう一度剣を抜き取った

しかし今度は5秒もたたないうちに剣は消えてゆき

クローンの手ににょきにょきと生えてきたのであった


これは私の物ですとでも言わんばかりに



俺の物は俺の物、クローンは俺の物


しかしクローンの物はクローンの物のようだ

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