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第12話 クローン、集団戦始めました

早朝、クローンをすべて一新したため

クローンのレベルが初期値まで戻ってしまった

レベルアップをさせ、魔力の補充の為

一度オークの巣にもぐることにした

さすがに作り過ぎたか

300は一気に巣に入りきらなそうだったので

150は殲滅戦に向け潜り魔力を貯め

残りの150はオークの巣の探索を続けることにした


昨日オークたちがイタしていた場所では

すでに別のオークが全く同じ行動をしていた

一瞬デジャブかと思うほどだった


魔力を貯めるにはちょうど良かったけど


オーク狩りをしていると探索部隊から連絡が入った


他にも二つオークの集落がある、と


クローンにリンクして確認するとどちらにも巨大オークがいた

いずれも戦闘の準備をしているようだった


魔力を回収しつつ、3つの部隊を編成して

それぞれの場所に向かわせることにする


規模は同じくらいなようで50ずつの部隊に分けて

残りの二つはとりあえず待機させ

昨日発見した集落を先に襲撃することにした



オーク集落近くの少し開けた空間に移動し体制を整える



うん、こうして剣士と魔法使いに分けて隊列を組ませると壮観だ。

この部隊でこれからオークの群れに切り込むのかと思うと

ドキドキワクワクだ。



初めての集団戦闘に、俺は緊張と興奮を隠しきれなかった。


相手はオーク、一体一体は大した脅威ではない

しかしあのデカいオーク、オークの親分。

大勢のオークを引き連れて

数で劣勢なこちらを包囲しつつ攻めてくるのか、

それとも力押しでガンガン圧力をかけてくるのか。

はたまた魔法使いや特殊な技能を持ったオークなんかもいたりして。

こちらは集団戦も初めてだし…



考え出すと不安だらけだった



などと考えていると

一匹の小柄なオークがこちらをのぞいていた。


見張りのオークかな?



目が合うとオークは一瞬びくっとした後

身をひるがえし一目散に集落に戻っていった。


先手を打たれてはまずいと思い後を追う



ピギピギ、と声を張り上げて敵襲を知らせるオーク


こちらも集落の入り口に着き

剣士を前に魔法使いを後ろにした隊列を組む



見張りオークは、オークの親分の元にたどり着いたのか

しきりにピギピギ騒いでいる


すると、のそりと大きな影が動いた


こちらを一瞥すると、手にした槍で突然

見張りオークの胸のど真ん中を貫いた!


そのまま槍を大仰に掲げ、その頭に食らいつく

ニヤリと醜悪な笑みを浮かべ、こちらに向かって大きく吠える


「グゴゴォグォォォ!!」


空気が震える


次は貴様らがこうなる番だと、そういったところか



それにしても手下を殺してまでそんなことをするか?

周りのオークもニヤニヤしたり、鼻を大きく鳴らして威嚇しているし

仲間が殺されたことなんてなんとも思っていないようだ

どこまでも腐ってるのか?

オークってのは…



こんなのにいつまでも付き合っている必要はない

さっさとぶちのめしてやるよ!

さあ、戦闘開始だ!


臨戦態勢を取り突撃の構えをする


オークの親分がひと際大きな声で号令を出す


「グゴガァァァ!」



こちらを包囲するように徐々に広がりながら陣形が展開されていく


ずんずんと足を踏み鳴らし

武器を打ち鳴らし

鼻を大きく鳴らし

こちらが恐怖に耐えきれず飛び出すか

おびえて後ずさり逃げ出すのを待っている様子



狭い通路に逃げ込めば数の不利を気にせず戦えるけど

いいじゃないの、真正面から中央突破!

大将ぶっ潰してから、お前ら全員蹴散らしてやるよ!


こちらは剣士33の魔導士17の構成

オークたちは少なく見積もっても2000はいるか

40倍以上の戦力差一人ノルマ40匹ですよ。+ボスね


半分の魔導士で周囲をけん制しつつ包囲を防ぐ

その間に剣士の突撃と魔導士の魔法で中央突破を目指そうか


とりあえず剣士横一列で敵の前進を止めて

魔法で両サイドを攻撃してけん制し

前線を突破してきたやつをさらに魔法で狙い撃ちと


剣士を中央から矢印状に前進させ大将までの道を作る

そこで大将の首を取ってやる


作戦は決まった



『突撃』の号令とともに一斉に地を蹴る剣士

つぶてを後ろに蹴りあげ、一気にオークに迫る!

その隙間を縫って魔導士の火球が先に着弾し

炎は着弾と同時に広がり4メートル四方を焼き払う

前衛のオークが燃え上がり悲鳴を上げながら

黒く焼け焦げていく


しかしオークの前進は止まらなかった


炎が収まると焼け焦げたオークの上を

ただの丸太を踏みつけるように進む

目を血走らせ唾を撒き散らしながら迫ってくる様は

まるで暴力と食欲に狂っているようだった


しかしそこに一瞬の間隙も入れず横薙ぎの一閃が走る

剣士たちの一撃だ


胴やら首やらを一刀両断にされ

黒焦げのオークの上に赤く染まった一列の死の山が築かれた


さらにその剣士と剣士の間を抜け

長さ2メートルはあろうかという氷の柱がオークたちに突き刺さった


一度に3、4体を貫く氷の柱が次々とオークの群れに突き刺さっていく


の一瞬で400体くらいはすでに葬っただろうか


両サイドから包囲しようと迫るオークたちだが

炎の壁が高さ3メートルまで燃え上がり前進をを阻み

後ろからの圧力で徐々に押し出されたオークが炎の壁に焼かれていた


その時、一本の氷の柱が放たれたがその線上に剣士がいるのが見えた

剣士はその氷の柱に気づくそぶりもなく、危ないと思った次の瞬間

氷の柱をひらりと躱し…


きれずにぶっ刺された



うん、やっぱり刺さったね

どてっ腹に

そして止まっちゃった



しかし一秒の後、剣士は動き出した

何事もなかったかのように

何なら氷の柱を引き抜き敵にぶん投げていた


再利用ってやつですよね

そうです、魔力は無駄にできませんから



思考がリンクしてるとはいえ

流石にドンぴしゃの連携とはいかないよね


何とか無事戦線復帰してるし大丈夫かな

少し色が灰色がかってるけど



次々とオークの懐に踏み込み切り伏せていく剣士たち

隙無く氷の柱で道の先を切り開いていく

あと数メートル

オークの親分の喉元に刃が届こうかという時


「グゴァァァァァ!



思ってもみない攻勢を受けたオークの親分が

あたりかまわず大槍を振り回し周りのオークを薙ぎ払い始め

その引き裂かれたハラワタに貪りついた!


いやな音を立て口元を血に染めて

同胞を貪るオーク


体が一回り、また一回りと巨大化していく


そしてオークたちを押しのけ

ついに剣士たちの目の前に迫った


もともと3メートル近くあった巨体が

4メートル近くにまで膨れ上がっていた



剣士たちは一度下がって距離をとれ!


魔導士は氷の柱で集中砲火!


次の瞬間17本の氷の柱がオークの親分の全身を貫いた


ずしんっ、重い音を立て、膝をつき

四つん這いになる


「グゴゲァァァ!


甲高い叫び声

見開かれた眼は怒りと痛みで血走っている


両手足をついた状態から足を踏ん張り

全力の体当たりをぶちかまそうとしたとき

オークの顎と胸が地を滑った


一瞬のうちに剣士の二人がオークの腕を切り取っていた



何もできなくなったオークの親分は

命乞いでもするように情けない声で泣き始めた


平気で仲間を見せしめで殺し

自分の思い通りにいかないと周りに当たりちらすような

自分勝手な奴を許せるわけがないだろ



そう思うまでもなくあっさりとオークの首は地に転がった


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