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第1話 クローン始めました

・思いつきで様々設定を入れてしまい、矛盾があったりするので、一話目から確認して修正しています。

 矛盾点など気づきましたら、教えて頂けるとありがたいです。


声『称号【魔王】を獲得、称号に魔王が追加されました』



?!



突如、頭の中に響く声。



≪解説≫称号【魔王】…世界に魔王として認められた証。やったね、おめでとう魔王様!




「確かに少しばかりやり過ぎたかも。

 でもさ、いきなり魔王とか酷いんじゃないかな…」




異世界に来て半年、俺は早くも世界に名を轟かせる魔王様になってしまったようです。



だれがどうやって認定したのかわかんないけど、俺が魔王?!


俺、自分から先に手を出したことなんてないし、私利私欲のために散々酷い事やってるやつが他に沢山いるよね!


正当防衛とはいえ魔王認定されそうなことをした記憶はあるけど。勇者を亡きものにしたり、王国軍を恐怖に陥れたり……あれ?なんか、魔王の資格を満たしているような気がしてきたぞ……。

いや、でも、でもでもさ、聞いて!?

王国を滅ぼすだの、人類を蹂躙するだの、大げさなことを宣言したわけじゃないのよ。

それに近いことは言った気がするけど。

うん、口走ってた記憶もなきにしもあらず。





それかな…



それだな…


結構な事言ってた気がする。でもあれは間違って…


今さら冗談ですってだめですか…?



だめですよね。


力ずくでダンジョン奪還しちゃったし。

王国兵の皆さんを蹴散らしちゃったし。


まあ、こうなってしまった以上、

いまさら降参しても、タダでは済まないよね。

最悪さ、王都の広場的な所で、体と頭が永遠のお別れをしちまうかもしれねぇなぁ。


こうなった以上、もう後には引けない!



やるか、やられるか!…だ。


…と、勢いを付けては見たのですが。



あぁ、

戻れるなら半年前に戻って、

ひっそりとダンジョン攻略したり、ムフフなハーレム作って、

異世界ライフ満喫したかったなぁ。





半年前


-----------------------------------------------


俺は増野 仁(ますの ひとし)



俺はさっき暴走してきたトラックから逃げ遅れ、

体を強く打って死亡しました…

のはずだったんだけど。

なぜか、どこかの森の中に立っている。

少しひらけているこの場所には、心地の良い木漏れ日が降り注いでいた。

しかし、辺りを見回すと、深い藪がどこまでも続く薄暗い森が人里から遠く離れている事を物語っているようだった。


ここがどこなのか。

あの事故からどれくらいの時間がたったのか。

そもそも、ここはこの世なのか、俺は生きているのか。



声『スキル<クローン>を獲得しました』



?!



声『スキルの使用法について説明します』



YES/NO



!?


待って待って、何の前触れもなしですか?!


これってあれでしょ、異世界転生とか、それ系のやつ!

だったら女神様とか出てこないの?

声だけ?


混乱の真っ只中、突然頭の中に響く声。



男の声とも女の声ともつかない。

いや、声なのかすらもはっきりとわからない。

不思議な声。


しかも「スキル」とか言っちゃってるよ?!


ヘルプ付きのようだし。これなら突然の異世界でも安心ですね!


あー、驚きすぎてテンションあがってきたー!きたきたー!

初めてのスキルですよ。

これぞ異世界って感じでいいですよ!


いいですよ、聞こうじゃない、スキルの説明。


俺は心の中で盛大に


YES!!!


と答えた…。



ん…


えーと…


あれ?


反応なし?



もっと強くか



YES~!!!!!!



うん…


はい…


…違ったみたい///


どうする?


YESを選択するように意識すればいいの?


お、YESが緑に光った。


そのまま選択



声に出してYESとか言わなくてよかったな。

もしも大声で叫んだりしてたら、かなりの精神的ダメージを受けるところだった。

危ない危ない。

誰かが近くにいたらお嫁に行けなくなっちゃうところだったわぁ。

誰もいなくても、恥ずか死ぬ可能性大だったな。


…おっとと、そんなことを一人で考えてたら説明が始まった。


声『クローンとは、魔力を基に作られたヒトシの複製体です』



この人、今ヒトシ言うた。

なんで他は敬語なのにここは呼び捨て?

外人さん仕様ですか?

オー、ヒトーシーですか?

あなたでいいと思うよ、ふつうに。


声『かしこまりました』


あ、かしこまられましたようです。

て言うか、この謎の声、こっちの考えてることも通じてるのか。



声『クローンとは、魔力を基に作られた貴方の複製体です。

  スキル名の隣に表示されている数字が、現在のスキルレベルです。

  スキルレベルの上昇に伴い、クローンの性能が上昇していきます。

  複製したクローンに意識を移し、行動することが可能です。

  現在のクローンに注入できる魔力量は、本体の10%となっております。』



クローン Lv.1

ふむふむ、つまり今はレベルが低くて弱いけど、

スキルレベルを上げることで、

魔力をよりたくさん注入して、

クローンの性能を上げれるってことね。


そして、本体(俺)が成長して本体の魔力をアップさせることで、

強いクローンを作れるようになるってことか。



声『クローンは魔物を倒し魔力を集められます。そして本体と合流することで魔力回収の回収がおこなえます。

  現在のクローンからの魔力回収効率は30%となっております』


これもスキルレベルを上げると、回収できる量が増たりするのかな。


声『スキルレベルが上がると、

  魔力回収の他に、魔物のスキルを回収することが可能になります』

  


魔物のスキルも習得できるんだ

つまり、合流するとき、

魔力回収と同時にスキルの習得ができるわけだ。


でもまてよ、スキル習得は分かるけど、魔力回収てなんだ?

意味は分かるんだけど、魔力ってなんの役に立つんだろう?

俺、魔法が使えるわけじゃないし。



声『魔力についても説明が必要ですか?』


 YES/NO



もちろんYES!なんてなんて親切設定!へいしり!的な奴か?



声『魔力とは、この世界に存在するすべての物に流れるエネルギーの一つです。

  魔物などから獲得した魔力はクローン生成の他、

  自身の成長にも繋がります

  また、魔法の使用にも必要です』


つまりレベルやステータスアップには欠かせない、

大事な経験値ってことでいいのね。

そしてやっぱり魔法にも使うんだ。


声『ステータスには、

  筋力・体力・敏捷・魔臓力・魔導があります。

  それらに魔力そのものが作用しステータスを上昇させます。』



声はさらに説明を続けようとしていたけど、

……もう、だめだ、すぐにでもクローンのスキルを試したくなってきた…

もう少しだけ必要な情報聞いたら、後はさっさとはじめたい!


新しいゲームを買って、

始める前に説明を読んでいたけど、

ワクワクソワソワで、説明すっ飛ばして、冒険始めちゃった感じ!


このワクワクはどれくらいぶりだろう?

子供のころはちょっとしたことで、

こんな気持ちになっていたような気がするなぁ。



とりあえず、他に聞きたいことは…。


クローンて死ぬの?



声『長時間の探索や、外部からのダメージ、それに伴う修復、魔法の使用過多など、

  魔力残量が一定以下になった場合、活動を停止します。

  その際、破棄を選ぶことで、それまで獲得した魔力の回収をあきらめて、

  新たなクローンの作成が可能となります。

  その際、破棄したクローンの残りの魔力と、スキルは消滅することになります』



つまり、回収しに向かうか、諦めるか選択することになるわけだ。



クローンがダメージ受けた時、本体にダメージはないの?



声『本体がダメージを受けることはありません。』



よし!それだけわかればOK!


さっそくクローンを作ってみよう!



クローンのスキルを意識すると、自然とクローン作製のイメージができる。



数秒後、白いモヤ状の物が体から放出され、目の前で形作られていく。



それから30秒後、モヤは実態を持ち完全に俺の形になった。



色は白いままだけどね。


えっと…


クローンは微動だにしない。

触ってみても全く反応がない。

まるで電源の切れたアンドロイドのよう。


そうだ、クローンに意識を移せるんだっけ?



クローンに意識を集中する。



クローンの中に入るイメージ?

クローンの視点になるイメージ?

なんとなくそんな感じ。



違和感なく、一瞬で切り替わる視界。

目の前に本体がいる。

本体は、まるでさっきのクローンのように

微動だにしない。

目も口も開けっ放しの間抜け面だ。

俺は、麻の生地のような薄茶色の上下を着ていた。

あれ、俺ってこんな服着てたっけ?

…まぁ、どうでも…いいか…。



ふふっ!



思わず笑いがこぼれた。



あほ面のせいだけではない。

これは夢のようだけど、現実なのだ。

ここには魔力、スキルも存在すれば魔物も存在する。

いわゆるファンタジーの世界なんだ!

ライトノベルなんかでよく読んでいたあの異世界に!

今、俺はいるんだ!



なんといっても、このクローンのスキルで安全に冒険ができちゃうなんて、

ハラハラドキドキもいいけど。

現代人の俺には、やっぱり荷が重すぎるもの。



さてさて、さっそく魔物を探しに行きましょうか。

と、言ってもこの体、すごく動かしづらいんだけど。

武器とかもないしさ、これで魔物に勝てるの?



声『ここから3分ほど歩いた場所に大きな洞窟があります。

  そこがスライムの巣になっています。』



スライム!

やっぱり最初はスライムなんだね。

しかもこんなに近くにいるなんて。

やっぱり親切設定!



少し重い体を動かし洞窟へ向かう。

スライムの強さもわからないし、

最初はやっぱりクローンで安全に戦ってみないとね。

この動きの鈍いクローンでどれだけ通用するかはわからないけど。



洞窟は本当に、すぐそこだった。

なんとなく、じめっとした洞窟の入り口。

プルンプルンと体をゆすり、

一体のスライムが徘徊していた。



とりあえず石でも投げてみようか。

その前に素手では戦いたくないな。



俺は、近くに落ちていた少し太めの木の棒を左手に持った。



スライムがこっちに向かってきたとき、

まさか素手で戦うわけにはいかないからね。



手のひらに収まるサイズの石を5個集め、

スライムめがけて思いきりぶん投げる。


少し狙いが外れたし、威力も全然たいしたことないけど、

スライムの一部がはじけ飛んだ!



今のでどれほどダメージを与えられたろう?

さすがに仕留めきれてはいないな。

分からないけどもう一発!



と思ったその時、スライムが体を縮こまらせた!

と思った瞬間、すごい勢いでこちらへ体当たり!

俺の体は後ろへのけぞり、そのまま尻もち。



まずいか?


いやまだ変わらず動く。

スライムは?!



俺とぶつかった反動でまだころころ転がっている。



次の一撃が来る前にぶっ倒してやる!

木の棒を右手に持ち直し、上から振り下ろす!



べちゃっ!



スライムは形を保てず水を溢したように広がり、

地面にしみ込んでいった。




ふぅ、遠くから石を投げて、

遠距離から安全に倒す作戦だったけど、

意外と瞬発力があるのね。


耐久力はないみたいだから、こっそり近づいて、

思いきりぶっ叩くのがよさそうかも。


踏みつぶしたくらいでも倒せそうだけど、

木の棒が確実かもしれない。



木の棒を握った手が少し灰色ぽくなっていた。



これはどういうことだ?

手から魔力を吸収したのだろうか?

いや、見下ろしてみると全身灰色味がかっている。

ダメージを受けたせいだろうか。


じゃあ、魔力はどうやって回収するんだ?



魔物のいた場所に手を触れる、青白く光る。



これが魔力か。



青白い光は、右手に吸い込まれていった。



どうやら倒した相手に触れることで、

魔力は回収されるみたいだ。



体の色が白色に戻っていく。



相手の魔力を吸収したことで、

魔力残量が回復したんだろう。



ふぅ…



こうして深い安堵の溜息とともに、

異世界に来て初の戦闘は終了した。

第1話目を読んでいただき、ありがとうございます。

小説など書いたこともないのですが、おもしろそうな設定を思いつき、

せっかくだから、形に残して少しでも誰かに見て楽しんでもらえればと書き始めました。

見切り発車で書き出しています。一応、物語の道筋は出来上がっているのですが、

初めてなもので、感覚が全然わかりません。

実際、10話くらいで終わらせようと思ったのですが、こんな文章にブックマークをつけてくださったり

評価までつけて頂いて正直申し訳ない気持ちです。

もちろんうれしい気持ちの方が大きいです。その証拠に10話で終わらせるつもりの話がすでに16話。

しかも魔王とタイトルについてるにもかかわらずまだ魔王になる気配すらありません。

せっかく読んでもらえるのだからと、自分なりに出来るだけ伝わるように書いてはいるのですが。

後で読み返すと、全く設定が変わっていたり、文章のつながりがおかしかったり。

主人公の喋りがうざかったり。と、修正を繰り返しています。

こんな作者とも恥ずかしくて名乗れない私ですが、少しでも楽しんでいただければと、

長々とですが、感謝の気持ちを述べさせていただきました。

よければ、この男がこれから何と出会い何をするのか、魔王になった後、何を目指すのか。

楽しんでいただければと思います。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] …違ったみたい/// の///ってなんですか? まさか小説でネットスラング『恥ずかしい』を書きましたとか無いですよね? その方が相当恥ずかしいのですが。
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