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#9 繋がる真実

―地下5階 12/24 午前1時 残り37時間―


「深夏、戻ったぞ。」


部屋に戻ると、深夏は眠ってしまっていた。

深夏に毛布を掛けてやり、椅子に座って話を再開する。


「娘さん?」


「違う。まぁ、あながち間違っちゃいないとは思うが。」


「あら、そうなの?私は八神絵里。こっちは・・・って説明しなくてもいいのよね?」


「ああ。俺は影山だ。そこで寝てるのは、榊原 深夏。

とにかく本題に戻るが、何から話せばいいか・・・」


「私のことはいいから、絵里さんのほうから話して。」


夕姫はまだ頭を押さえている。あいつの苦労を察することが出来るな。


「じゃあ私から。2週目ってどういう意味かしら?」


「そのままの意味だ。俺はこのゲームを一度クリアし、もう一度プレイしている。」


「それじゃあ2回目でいいんじゃないの?」


「いや、2週目という表現のほうが適切だ。何故ならば、プレイヤー、時間、場所、ほぼ全ての環境が一緒だからだ。やり直していると言っていい。」


「・・・どういうこと?そんなこと、普通じゃ考えられないわ。」


「でも、実際起こっている。そして、俺はそれを引き起こした奴を知っている。君も心当たりがあるんじゃないか?」


「・・・」


「とりあえず、俺の身に起きたことを順を追って話そう。」


俺はこれまでのことを話した。

絵里は思い悩んだ顔で聞いていた。

無理もない。あまりに現実味にかけすぎている。


「んー・・・かなりぶっとんだ話だけど、嘘を言っているようにも見えないのよね・・・。」


「信じろ、とまでは言わない。俺はただ起こったことをそのまま話しただけだ。」


「いえ、信じるわ。ここまでに起こった不可解な出来事が根拠になってるもの。だから、こちら側の事情も話す。情報交換はしたほうがいいでしょ?」


絵里の事情も聞き、今起こっていることの全体像がうっすらと見えてきた。

武藤清一郎。

実験。

最強の能力者。


「最強の能力者を使って、復讐を果たすと。」


「ええ、そうよ。そのためにここまで来たの。」


「たぶん、夕姫と居ればあいつとは会えるとは思うが・・・あいつはもう人間じゃないかもしれないぞ?」


最後に見たあいつの姿。

最早昔の面影は微塵も無かった。


「・・・承知の上よ。むしろ、人間じゃ武藤を倒せない。」


「武藤はそれほどまでに強いのか?」


「ええ。ここにいる全員が掛かっても倒せないわ。」


武藤。ただの研究者じゃないようだ。

でも、生き残るためにはそいつをどうにかしないといけないな。


「どちらにしろ、生き残るためにはそいつをどうにかしないといけない。そして、倒すには最強の能力者が要る。そして、俺は最強の能力者のことを知っている。

どうだ、協力しないか?俺は深夏が生き残りさえすればそれでいい。」


「最初からそのつもりよ?役に立つ関係者を無駄死させるつもりはないわ。

とりあえず、夕姫と最強の能力者の関係を教えてくれるかしら?」


「ああ。一応、ここから出て調べてわかったことも追加するぞ。


あいつの名前は及川流生。経歴も普通の高校生だった。

ただ、親が事故死。幼馴染も病死。その後自身も行方不明。

そして、その幼馴染の名前が一ノ瀬夕姫だ。

夕姫という名前、年齢、どれも一致する。顔写真も見たが、夕姫そっくりだった。」


「・・・なるほどね。大体話は見えてきたわ。夕姫の正体もね。

夕姫は病死に見せかけて殺され、生き返らされてその流生って子をおびき寄せる餌にされたんだわ。そして、武藤に夕姫は殺され過去に戻った・・・そんなところかしら。」


「たぶんそうだろうな。でも2つ不可解なことがある。

1つ目は俺はあいつが、流生が能力を使ったところを見たことがないんだ。

あいつ自身、使えないと言っていた。なのに過去に戻れた。そしてそれは最強の能力。全く何の能力か想像が付かない。

2つ目は何故夕姫をほったらかしにしてるかってことだ。夕姫を助けるのが目的なら、自分で守りに行くはずだ。何か理由があるのか・・・。」


何故姿を現さないのか。

てっきり俺の前に姿を見せなかったのは夕姫を守っているからだと思っていた。

でも、違った。流生は一体何を・・・


「現状、これだけでも情報が少なすぎるわ。

夕姫が記憶を取り戻せば何か分かるかもしれないけど・・・」


絵里が夕姫のほうに振り向く。

その瞬間、夕姫が椅子から床に倒れこんだ。

色白な肌が赤く染まり、見るからに苦しそうだ。


「夕姫、大丈夫!?」


「う・・・うう・・・りゅうくん・・・」



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