表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

大地に記す確かな足跡



「姫、ご決断を」


もう、他に策はないだろう。


「分かりました。この国を救うためには致し方ありません」

私は宣言した。


にも関わらず、実は全然自信もない。


明日から今までとは違う日々が始まる。

本当に色んな意味で。


「暫くはこの城ともお別れですわね」


感慨深い事をメイド長のメアリが言ってくれる。

そのメアリさえ居なくて耐えられるだろうか。

不安が強くなる。



「姫ならば大丈夫でございます」


「ローラと呼んでと言ったでしょ。はい、呼び直し」


「でも」


「明日からイヤでもそう呼ばれるんだから。身分は隠すのが定石でしょう」


「…は…い…ロ…ローラ、明日は早いのでもう寝支度を」


何かもぞもぞ様とか小さく聞こえたような気もするけど、メアリの頑張りにそこは軽く流してあげた。



私はふかふかのベッドへお気に入りのぬいぐるみを抱いた。 それを見届けるとメアリがようやく退室した。


これで思う存分泣けるというものだ。

翌日、食堂のテーブルにはとても食べきれない量のお昼が置いてあった。


「ええーっ」


思わず上げてしまった声の大きさで判断して欲しい。


「これがわたくしたちができるお礼ですから」


感慨冷めやらぬ雰囲気の中、朝食を食べると巨大な昼食の包みを膝に載せると馬車に落ち着いた。


走り出すとすぐに城は小さくなった。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ