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だけど、その答えはどれだけ考えてもわからなかった。
だけど、その答えはどれだけ考えてもわからなかった。
でも、そんな『わからない』状況でも、事は進み続ける。
あなたはある日、私に言った。
「お前の・・・後ろに・・・よるっ・・・・・い・・・のち・・・」――っと。
それが、あなたが幽霊になってから初めて聞き取ることのできた言葉。
それについての詳しい意味はわからない。
でも、想像するに、〔私は後ろから、夜 命を狙われる〕ってところじゃないだろうか?
それが、本当にあなたの伝えたい事なのかどうかはわからないけれど、私はそう思った。
だから、夜道は気を付けて歩くように。 できるだけ一人にはならないようにした。
今まで嫌いだった人混みの中を歩き、今まで仕事の帰りに通っていた道を変えた。
――もう、これで大丈夫だろう。 少しはそう思ったが、それでも用心を重ねた。
せっかくあなたが生き返ってまで伝えたかったことなんだから、私は生きなきゃって。
そう思うことができ始めたから、私はあなたを追いかけることをやめることにした。