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クリスマスデート

それから、あっという間に椿と会うクリスマスがやってきた。

待ち合わせしている駅前に着くと椿の姿がみえた。

身長が高いせいか、人混みの中に一人だけ体が飛び出ている。

えっ何あれすっごい、心なしかキラキラして見える、フィルターでもかかってんの?今からあそこに行くと思うと少し気が引けるな…


ん?


顔に貼り付けた笑みを乗せ、手を顔の前で振り断っている椿がいた。しかし、彼女達もめげづに話しかけている

すると女の一人が椿に触れようと手を伸ばした


なんか気に食わない

胸にモヤモヤとしたなんとも言えない気持ちが溢れてきて咄嗟に人混みを掻き分け椿に近づく


「悠月さん!」


椿が俺に気づいたようで、こちらに向かってきた


「ねーもしかしてお友達?良かったらその子も一緒に遊ばない?」

「良いじゃん大人数のがきっと楽しいよ」


先ほどの女達が椿についてきた。俺らよりか年上だろうか、断られるとは思っていない余裕そうな顔に腹がたつ


「先ほどもお伝えしましたが、あなた方と遊ぶつもりはございません」

「え?恋人と待ち合わせてるって嘘でしょ?」

「その子が?」

「あっもしかして弟くん?」


蔑みの視線が突き刺さる。なんだか無性にイライラして椿の腕に絡みついて言った


「見て分からない?これからデートなんだけど人の男取ろうとか悪趣味じゃない?ほらいこ」

「そう言うことなので失礼します」


椿の腕をひきその場を離れた


「あー行っちゃった、仕方ない諦めよ」

「好みだったんだけどなー」


後ろに聞こえる残念そうな声を聞いて安心する。面倒くさいことにならなくて良かった…蒼の時は酷い言いがかりをされたっけ


「あ、椿、ごめんいきなり腕掴んじゃって…」


横を向くとそこには顔を真っ赤にした椿がいた。


「あ、ごめん恥ずかしいよな、離…っ?」


手を離そうと引っ込めようとしたが逆に引っ張られた 

目線を上げ椿を見ると残念そうに腕を離してくれた。

え?もしかして照れてる?俺は漫画のキャラみたいに鈍感じゃないからわかる!これは満更でもない顔だ!

なにこれすっごい嬉しい!


あっでも椿は恋人になるつもりないんだった

ふと最初に言われた言葉を思い出し落胆する。そうだった。無理に迫るのはよくないよなと気持ちを切り替え椿に話しかける


「大変だったな?平気か?」

「いえ、問題ありません。慣れていますので」

「ふーん」


ジト目で椿を見た


「あ、いえ、家の付き合いで囲まれ…なんでもありません」


言ってはいけないことだったのか口を手で覆った。佇まい、口調、仕草で良いとこの坊ちゃんだってことは薄々気づいているが、隠すほどの事なんだろうか

でも過去の女達の話をされるよりかはずっとマシだ。


「まあなにもなくて良かったよ、それより遅れてごめん。もっと早くくればお前もあんな目に合わなかったのに」

「悠月さんは遅れていませんよ。僕が早くきてしまっただけなのでので気にしないでください」

「そうか?にしてもいつからいたんだ?」

「1時間ほど前ですかね?」

「はっや!!!!え?なんでそんな早くにいんの?」

「悠月さんをお待たせしたくなかったので」

「なんで?そんな気にしなくて良いのに!あーだからこんなに鼻の先が赤いのか…ちょっと待ってろ」


道の真ん中から少し離れ鞄にしまっていた紙袋からえんじ色のマフラーを取り出す


「ちょっと渡すのが早くなったけどこれクリスマスプレゼント」


そう言って椿に少し屈んでもらい首に巻き付けた


「うん、良い感じ!この色椿の目の色と同じで綺麗だろ、即買っちゃった。絶対似合うと思ったんだ。」

「綺麗ですか?あっいえマフラーじゃなくて僕の目の色は」


少し俯いた椿の顔を両手で挟みこちらを向かせる


「あったりまえだろ。初めてお前の目を見て一目で大好きになった。なんて綺麗で純粋な目なんだろうって」

「僕はあまり好きになれません」

「それなら俺がその分この瞳を好きでいる」


言っといて気づくかなり小っ恥ずかしい事を言ったのではないか、それにここは人の往来があるところ、周りを見るとチラチラこちらを見る人たち

恥ずかしくなり椿の両頬から手を離す


「いやごめん何様だよって話だよな。なんでもない」

「いえ、嬉しいです。プレゼントも先ほどのお言葉も。素敵な贈り物有り難うございます。大切にいたします。」


愛おしそうにこちらを見る瞳に居た堪れなくなり目を逸らした


「で、今日はどこに行くんだよ?」

「そうでした、最初は映画館にしましょう、プレゼントは後ほどお渡しいたします」


それから椿は俺をいろんなところへ連れて行ってくれた。一番最初は映画館で新作のホラーもの。ホラーものはすごく好きで、ゲーム、漫画、小説、映画色々手を出している。勿論新作映画も観るつもりだったが椿と一緒に観れて嬉しい。ホラーは好きだが、怖くないわけじゃないので度々音に反応してしまうが椿が手を握っててくれるので安心して見れた。


そんな椿は一切動じずスクリーンを見ていた。やはりクリスマスだからか周りはカップルだらけでみんなお互いにしか意識が向いていないので俺たちが手を繋いでいても気にならないらしい。


映画館を出て次はシーフードがメインのお店に入った。少し量が多かったがどれも俺好みで大満足。

横を見ると椿がいなくなっていた、流石に年下の高校生に奢らせるつもりは無いので先に会計を済ませようとスタッフを呼んだらすでに会計済みと言われた。

いつしてた!?わからんかったが?


暫くすると席に戻ってきた。急な連絡だったらしい。

会計について聞いたら今日の支払いは全て済ませてあるから気にしないでと言われた。


せめて、夕飯は払わせて欲しいと伝えたら


「では、次会うときに何か奢ってください」


と満面の笑顔で凄まれた、それ以上は言わせないつもりか、直ぐに席を立ち、店を後にした。


その後連れて来られたのはなんと猫カフェ!俺は大の猫好きで色んな猫グッズや猫モチーフを集めまくっている、両親が猫アレルギーなので今でも猫は飼えないが、猫カフェにはよく通っている。そんな俺でもここは知らなかった。


ここの猫様は気まぐれなのか俺のところにはあまり寄ってこないのに、椿にはワラワラ集まっていた。こいつ女だけじゃなくて猫様にも気に入られる体質なのか…


1匹だけ、仕方ないなという顔で俺のそばに来てくれたメインクーンの女の子は尻尾だけで相手をしてくれた。ときめき過ぎて心臓が破裂するかと思った。


猫様に癒されてホクホク顔で店内から出てお次は、 というところで目の前でひったくり現場を目撃し、咄嗟に走り出した。

お金持ちのデートというのがあまりにもわからなくて調べたり想像力を駆使しました…

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