酷す
一つの頭より、二つの頭
……ってよくいうけど、コレだけ集まっても何にもならないものはならない
「ユイー」
「ヴェルザ」
別れたばかりの少女が泣きついてきたので抱き上げる。それをみたマリミア親子
……またアタシの子どもとかいうんじゃないでしょうね
「マナ姉!小さくなった」
上には上が居た
「違うよクロ、どうみても違うでしょうホラ」
ヴェルザを近寄らせて見せると
「やっ!」
っとヴェルザがクロの頬を殴った。
パーじゃなくて拳で
「うわ~!ごめんね大丈夫?クロ」
兄妹の後ろで大爆笑中、最近思ってきたけどこの兄弟仲悪いのかな?まぁ、兄妹ってそうゆうものだよね?
うん、そうゆうことにしておこう
「で、どうにかなりそうなのかい」
「ううん、全く」
マリミアは赤ちゃんはスルーの方向で進めるようだ
「わー喧嘩だ!」
イチルかと思ったが、暴れていたのはル二ソーラと頭領だった。そういえば仲悪いんだったね。まぁ、兄妹じゃないんだけどね
「魔法対決だ」
「おう、こいや」
二人一緒に同時に魔法の詠唱を唱えると光を放った。
ぼふん
「なんだこれー!?」
ル二ソーラが今度はフードを目深に被った少女になり、頭領が正しく老紳士になった。
つまり入れ替わっただけ
「な、なにしてるの?」
今深刻な状況なのであまり愉快なことしないで欲しいんだけど?
「可愛いでしょう?ル二ちゃんでっす」
「おのれー!ル二ソーラー!!」
今回の勝負もル二ソーラの勝利のようだ、精神的にはだけど……
コレだけ人がいたら一種のお祭り状態だ。しかし、なぜこうなった。
「ユイ」
「マルクム!」
「巫女が呼んでいる」
「あぁ、うん」
サァヤのところに行くまでにムイトとトリューがにらみ合っているが、一々間にはいるのももうかなりメンドクサイので無視することにした。
「現人神様」
「えっと、いい加減違うんだけどなぁ」
もう駄目かな。せめて呼び名を統一させてください。本気で。
「エレボスの穴を閉じることができるのは、神様だけです」
「そうなんだ」
「はい、ですが今は神様が弱っているので恐らく閉じることは不可能です」
「そうなんだ」
「神様以外で閉じれるものは居ないと思われます」
「そうなんだ」
「なので、現人神様が代わってください」
「そうな……るの?」
なんで?
「現人神様は神様を凌ぐほどのお力の持ち主、できるはずです」
分からないのにできるって、それは穴開いた林檎を握りつぶして潰してやったぜって威勢はってる人みたいじゃん
無理無理、できっこないよ
しかも神様しかできないっていっちゃってんじゃん。アタシ神じゃないし
「貴女しかいないのです」
落とし文句みたいに言われても
「できるならとっくにやってるってば」
簡単に言うけど、人間が本来持ってはいけない能力は、使った後僅かながら反動が来る。
「貴女しか、いないのです」
純粋無垢な少女に真っ直ぐに見つめられれば断りにくい……
でもコレって押すな状態だよね
「お願い、あなたしか……」
何回言うの!?
「異常な力を持っていないの」
酷いコメント最後にキター―――!!??
なんかぶっちゃけたよね!
「うん、断る」
「ち」
いま舌うちした?
巫女様がそんなんでいいの!?
なんだろうアタシの人権ってないんじゃないかって思えてきたよ。
「ユイ~」
巫女ならぬ、聖女が現れた。何故だろうこの人見ただけでアタシの死亡フラグ決定した気がする。
「逝って来い」
まさかの!?
いっそ清々しかった。




