会議
「痛い」
ゴロンゴロンと転がるアタシ
受身って難しいですな~あ、頭領の口癖がうつった……
「ユイ……さんですか」
「え?」
久しぶりに聞いたこの声
確か
「ストネット……アルバージン」
え?ここミットガウン?
「これはこれは、神姫殿」
「あれれ?ジョルナン・ディダ……国王」
え?じゃあヴィルエールフ北帝国?
どっちなの?
二人の似非紳士は笑って地面に座り込んだままのアタシに手を差し伸べたが、二人同時に手を出したからどちらも引いてしまった。(おいー)
かわりにトリューがアタシを持ち上げた(おぉ)
「なんで導師が敵国に居るんだ?今は戦争中だろ」
「えぇ、事実上では」
?
「新たなる敵、強いて言うなら第三者とでもいいましょうか」
ジョルナンが楽しそうに続けた
「この世界に醜い魔物というものが現れ始めてね」
「ま、魔物?」
「そうだ、今までのような人畜無害な精霊の類ではなく、人を殺し生ける者を否定する魔物だよ」
なんというファンタジーでしょう……おっかなびっくりしすぎてまた頭フリーズしそうだな
「ユイ、力を貸してくれませんか?」
「え?」
「神を殺すことのできる力を持つ貴女ならきっと穢れを消し去ることができるはず」
「えぇえ!?」
何好き勝手言ってくれちゃってるのこの人!
人のこと散々甚振ってくれたくせに
「貴女しかいないのです」
「う、うーん」
「おい」
トリューがアタシとストネットの間にはいった
「さすがにそれは都合がいいんじゃねぇか」
アタシもそう思う。あ、違うかー
「我々を見捨てるというのですか?ソレすなわち、己が『毒婦』であると、認めるということですか」
「!」
そんな言い方って卑怯じゃないか
素直に謝って頼んでくれたらあたしだって、できるかどうかわからないけどなんとかガンバッテ努める気にもなろうものなのに
「貴女が手伝ってくださるなら、我々も協力は惜しみません、そういう話で丁度話はついていたのですよ」
なんという勝手な
人がいないうちにアタシが動く限定で話が進んでいたなんて
「お前ら!」
「トリュー!」
彼の腕をつかんだ
「いいよ、自分勝手なの……彼らだけじゃないし」
アタシも、そうだから……
二人の権力者のほうを見る
「どうしたらいいの」
二人は笑った
同じ野望を持った自信家は、コレだからいけ好かない……あまり信じないほうがいいと思う。でもそれじゃあやりにくいから
「信じるよ、貴方達のこと」
そして自分の行き先が平和であることを祈る……




