友よ、さようなら
学校のチャイムが耳に響く。今は一時間目終了のチャイムだろう。
久振りの学校はどこか余所余所しく感じた。
「・・・・・・」
がら、教室の扉を開ける。
少人数が振り返る、そして「あ」という顔をした。
「!、……若草か」
「すいません、遅刻しました」
久振りに見た気のする教師に落ち着かない。
「ちょっと職員室にきなさい」
「はい」
素直に教師の背中を追ってついていく。職員室に入れば懐かしい匂いがした。
本当、なつかしい。
もうすぐ卒業だと思うと少し寂しい
「若草」
職員室の学生が悪い子としたときに書かされる反省文ようの席に座らせられる。
他の先生も驚いた顔をしていた。
「若草」
「はい」
「何故、学校に来た?」
「はい?」
ナゼガッコウニキタ?
その質問の意味も分からずアタシは放心した。
「お前が来なくなって二日目ぐらいに、先生お前の家に連絡したんだが出なくてな」
「はぁ、家に誰もいませんから」
「それでな、今度はお前の両親に電話かけたんだが、でなくて。そうこうしていたら君の姉さんが出てきてな……そしたら」
『雪衣?あぁ~あの子なら学校辞めるってさ~退学届けだしといて~』
「って、確かめようにも本人がいないから……」
「そう、ですか」
そんなこと、あったんだ
って、そんなことで学校って辞めさせれるの?
「じゃあ、アタシは」
「退学者だ」
先生はあんまり残念そうではない声で顔だけそのような表現して
「私の力不足ですまない」
と短く言った。
めんどくさい生徒がいなくなって、せいせいした声だ
「……いえ」
アタシは下げていた顔を上げた。
「ありがとうございました」
とぼとぼ、
悲しいはずだけど全く何の気持もわいてこない……その方が悲しい。
あはははっ……
「ユイー」
「あ、真菜~」
二人並んで歩く
「気がついたら退学……ふ、不憫ね」
「うーん、あと少しだったんだけどなぁあはは……」
沈黙が流れる。
向こうの世界が夢ならココは正しく現実だ。しっかりと地に足がついている感触がする。
「それでもいいよね、うん」
「よくないでしょう!これからどうするの?就職とか考えたの?」
「全く」
平手で叩かれた。
「明日水曜日じゃない」
「うん」
「アタシ、向こうの世界に行くけど……真菜は?」
「ん?」
「真菜は行く?」
そしてアタシは帰らないつもりでいる。この考えはきっとは彼女にも届いていると思う
誰も知らないところでたった一人でひっそりと死のう
そう思っていたあたしだけど、これまでに沢山の仲間ができた。沢山の踏ん切りがついた。
アタシにとって本当の友達となってくれた真菜に
「ユイ、……私」
「うん」
「私はこの世界からはなれることはできない。ごめんなさい」
ハッキリした別れがしたかった。
「うん」
アタシは最後に微笑んだ。
さようなら。
アタシの親友
「アタシはあたしの道を行く。真菜も……頑張って」
「えぇ、……ユイ」
抱き合う。
女の子と真剣に抱き合うのって照れるなぁ
「さようなら」
「うん」
肩が涙で濡れる感触がした。
お別れは悲しい、でも……大事なものがあったのだと全身で感じられて、嬉しかった
ありがとう、真菜
あたしは行くよ
なかなか忙しく復帰できそうにありませんがどうか心広くお待ちしていてください。
祝 お気に入り件数30件突破!
嬉しい限りです^^




