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太郎君と家


ちゅんちゅん、憎憎しい晴天の青空を小鳥が飛びまわる。

あぁ、生きてる、よね


服がズタボロだフェアナの攻撃は直撃しなかったものの、完全に避けるまでの戦闘センスはユイには無かったようだ。


「あれ?」


体が白く光の結晶になり大気に溶け込んでいく


「ユイ―――!!」


トリューと委員長とル二ソーラだ。こちらに向かって走ってきている。

うわぁ、ラストっぽいなぁ

駄目だよ、だってアタシ……生きないと駄目なんだよ

約束、したから


「若草さん!大丈夫?」


委員長がアタシの手に触れたとたん委員長の体にもアタシと似たようなものがうつった。


「きゃ!?」


どす

痛い。委員長酷い人の腕落とすなんて


「あ、ゴメンナサイ……でもどうして?」

「大丈夫大丈夫、たぶん大丈夫」


だって≪死≫の気配感じないし


「ユイ!」


トリューに抱きしめられた。


「行くな、……ずっとココにいてくれ」


素敵なプロポーズ

あぁそっか、むかしにも体験したな。


「委員長、手」


手を差し出す


「え?」


不思議そうにしながらも委員長はアタシの手を取った。うん。やっぱり


「委員長帰れるよ」


元の世界に、その証拠にトリューからは光が出ていない。


「そ、そんないきなり……あいさつもしてないのに」

「あっはっは!大丈夫それぐらいでみんな怒ったりしないよ!」


「ユイ!」


トリューが怒ったように叫んだ

まぁ、無視されたら誰だって怒りますよね


「うん、ゴメンね帰るよ……約束、したから」

「だったらオレとも約束しろ、やること終わったら、またココに来るって」


もう透き通りすぎてからだの向こう側の風景まで見えるようになった。

そろそろ帰るな


「そうだね、考えとくよ」

「おい!」

「あはは!大丈夫、これだけは守るよ、忘れない」


ソレが丁度、最後の言葉となった。

結晶が完全に消え去ったときトリューは大地を叩いた。


「お前はっいつも!」

「若人よ、待つのもまた愛じゃよ」

「・・・・・・」


あいからわず、おじいちゃんは空気が読めなかった。





太郎君と委員長を腕に掴んだままユイは戻ってきた。


「ただいま」


誰も返事の無い空間。これが本当に家なのか


「委員長、頑張れ!」

「人事のように……そうね、なんていいましょうか、悩むわ」


委員長はユイの手を離して真っ直ぐ瞳を見た。


「ねぇ、私あなたとお友達になれないかしら?」

「へ?」


委員長の頬が赤く染まった。


「改めて言うわよ?私と……友達になってください」


手が差し伸べられる。


「……うん、こちらこそありがとう」


傷つくのが嫌で人と離れていたけど、傷つかない生き方なんて無いなら

もっと積極的になろう


「あ、ありがとう……じゃあ、その……貴女も頑張ってね」

「うん、真菜も」

「!……えぇ、ユイも」




さぁ、やるべきことをしよう!

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