ショート英会話
「あ、そうだマリミア」
「なんだい?」
少し人より遅い食事をするマリミアはパンを口の中にほおばりながらこちらを見た。いやいや話しかけたとたんに口の中にパン入れなくても
「緑色と青色が入り混じるような模様のこの国旗はどこの?」
「ごっふ!!」
「マリミア!?」
だから人の話を聞くときにパン食べるの?って思ったのに
思っただけど
「げほごほごほ」
「おばさん、お茶」
すかさず委員長がお茶を渡す
委員長馴染んでません?
「いきなり何をいいだすんさぁ」
咳き込みながら二回か三回深い息を吸った後誰にも聞こえないように囁くように言った。
「ヴィルエールフ北帝国だよぉ」
「え……あ~……。もう一回言って?」
溜息つかれた
「それがどうかしたんさ?」
あ、もう一度はいってくれないのね
「マヤ族と結束して教団側と戦ってたから」
「!」
それを聞いたとたんマリミアは眉をひそめた
「マジかい?」
「そこは本当かい?って言うべきでしょう」
「何それ」
いや意味は無いけどさ。茶化しても前に進まないので素直に聞いてみた
「なんか困るの?」
「戦争が大きく長引けば、あたしら庶民にもその被害は回ってくるんさ。特にこの町は教会の支配下にあるからね」
「戦争!?」
委員長が悲鳴に近い声を上げた。
「へー」
「へーじゃない!」
ばし「oh-」
太郎君落とされた。
「まさか町が戦場になったりとかはないですよね?」
「ウン、まァ普通は……それでも大変ちゃ大変だけど~相手が『ヴィルエールフ北帝国』だからね」
「大物なんですか?」
落とされた太郎君を拾う
「この国よりも大きいよ、ナショナリズムが多いからね」
「何それ」
「国家主義!」
ばしん「oh-」
太郎君落とされた。
「あっと、そろそろ準備始めるから、あんたらぁは二階上がっといで」
「外でていい?」
笑顔で睨まれた。
ハイ、大人しく二階に上がります委員長と一緒に二階に上がった。
貸してくれている部屋にはいる
「はぁあ」
ベットにダイブする
後から呆れた顔の委員長がゆっくりと雪衣の隣に座り
ぶん!
太郎君を投げた。
「why!?何故?なぜ太郎君を投げるの?っていうか苛めるのぉおおおおお!!!」
「shut up!!」
英語で聞いたら英語で返事が返ってきた。ただし説明は一切無い。
とりあえず人形を拾いにいった。
「ねえ若葉さん」
「ん?」
なんとなく床に体操すわりで飛鳥を見上げる。
アタシに合わせるように彼女も腰を曲げて目線をあわせ、あたしの手の上にそっと優しく自分の手を置いた。
「私と逃げましょう」
「どこに?」
「戦争に巻き込まれないところよ」
あるのかな
「……」
「私達がここにいたらきっと迷惑になるわ」
「なんで?」
がし
「させるか!」
太郎君を死守するが、彼女も太郎君の頭を掴んだまま離さない
おのれ
「私には今この状況が何でこうなってるのとか、何で異世界に来てしまったのか、夢じゃないのか、どうやって帰るのかって色々考えてるわけだけど……っ!」
「へぇ……っ!すごいね!」
ぐぐぐ
「分からないけど、ここにいちゃいけない気がするの」
「どうして!?」
アタシはココに居たいよ?
辛いことも死に目にも危ないことも傷つくこともあるよ?でもここにいたいよ
「帰らなきゃダメでしょう!?」
「なんで?!」
「いるべきじゃないからよ!」
「っつあ!!!」
太郎君奪われたり
oh~NO!!!
がら!窓を開けると全身全霊をかけて思いっきり投げ飛ばした飛鳥。投げた後のその素晴しきやり遂げた顔
「あああああああ!!太郎君ぅんん!!??」
彼は風になった。
大丈夫お墓の前ではなかないから……って違うか
「うわァアアアン、委員長のいじめっ子!!」
「ふ、勝った」
委員長。もはや目的忘れていた
彼女は太郎君の天敵となった。