太郎君と特攻
もしかしなくとも、アタシ狙われてる?
答えは
「ぎゃぁああああああ!!弓矢の雨がぁきたぁぁぁああ」
戦場を丸腰でしかも徒歩で走りまわるのってアタシぐらいかなぁ?あははははは
ラリってないよ?
「まてごらぁあああ」
うわ
後ろから委員長が追いかけてくる!?メガネが光って怖いぞ!?あ、委員長あの雨の矢をくぐり抜けてきた。委員長スゴッッ!!
「まってっていってんでしょうぅうううう!!」
「え?!いやゴメン委員長!今止まったら死ぬ!!」
「誰のせいでぇええええええええ!!!」
「えぇぇ――――!?なにぃ~?きーこーえーなぁーいぃー!!!」
なんか今戦車の横を通り抜けたような気がする。
大地が削れていく、しかし、少人数しかいないマヤ族がよくもまぁ教団側に味方できたなぁ
「太郎君ウォッチングGO!」
能力を使って太郎君を飛ばす、太郎君を飛ばして周りの状況を見ようと思ったが、難点を言うなら太郎君の目を通して見る場合には、目を閉じなくてはいけない。
しかし
「おぉぉぉ~~~~!!安息地は何処ォ~~~!?」
「それを言うなら安全地―――!!!」
何が違うの?
とにかく今の現状で目を閉じたりしたら、確実何かとぶつかる。
「ん?影?」
目の前に五人ぐらいの兵士いて、その上に大きな影ができた。見ているとズドーン!!!と、とってもとっても大きなドラゴンさんが降りてきたよ~
もちろん兵士さん生きていませんよね?
「うわぁああああああ!?下の人ぉおおおおおおおおお!!」
緑色のコケだらけのドラゴンの上には見たことのあるマヤ族の方が操縦していた。こちらを一瞥するとこちらを指差してドラゴンに何かを指示をした。
嫌な予感
「にゃぁあああああああああああ!」
「やっぱり来たぁあああああああああ!どうしようどうしようそうしよう逃げよう!どうしよう、横に避ける?右?左?それとも後ろ?どどどど、どっちにぃぃ」
「早く避けなさいよ!!!」
後ろから委員長が突進してきて強く押したおかげで前方にスライディングをする羽目になった。
「あっつぅー!?」
「ほら、逃げるんでしょう?!」
手をつかまれ走り出す、委員長……かっくいー
「男だったら惚れてたかも」
「やめろ」
ドラゴンは空を飛び上がり先回りをしようとしてきた。
やばい
「つ か ま る ! ?」
とっさに委員長を庇うように前へ出ると目の前に見たことのある光が現れ、そこから腕が伸びてきた。
「こい」
聞いた事のある声
腕をつかまれると否応無く引きずり込まれた。
ぐいっ!
「きゃわっ!?」
たどり着いた先はアンブロシアだ、テリトリー少ないなぁアタシ
「助けてくれてありがとう、トリュー」
「わしに礼は?」
切なそうにしたル二ソーラを無視してトリューを見れば、明らか不機嫌オーラを放っていた。これはヤバそうだなぁ~なんて
怒ったような顔したトリューはユイにつかつかと近寄ると、その白い頬を両手で掴むと、チカラをこめて引っ張った。
「いひゃいいひゃい!?」
「お前なぁー心配ばっかかけて、どんだけコッチが!!」
「ごみぇん!だって、痛い!よ、予言の書って子が」
『おぅ、そのことだがな』
ルートが間に割ってはいる。
『そいつが現れてお前を元の世界に返し、争いを起こしたとしたならば、お前は神より先に予言の書を倒す必要がある、こらあくびするなアルマ!』
「結局予言の書って何?」
「クナしってるよ」
あの変な名前の本を持ってきて自慢げに机の上においた。
「神さまの書記係でしょ?えへん。ここに書いてるよ」
書いてるよって言われても、読めません
「何語?」
「あ、よかった委員長でも分からないんだ」
「そうね、私残念ながら英語・フランス語・イタリア語・中国語・アラビア語とギリシャ語と、スワヒリ語しか分からないわ」
「十分です」
というか旅にでも出るつもりですか?
「ねぇ、なんて読むの?」
「えっとねぇ、『予言の書とは、神が再生・破壊・巡廻を行う際に抜け落ちる、または再構成される記憶の補助をするための、書記係である』って」
「神ねぇ」
クロがクナの横に立って本を横取りした。
「あ、返してよ~」
「ちょっと見せてくれよ」
「ちょ、え、あ、イヤあああああああああああああああああ!!!やめテェええええええ!!!」
「どんだけいやなの!?」
叫ぶほど!?
クナの悲鳴にビビッタクロは本を落とした。と表紙にとあるページに目が留まり、トリューが本を取り上げた。
「『神は一つにあらず、幾千にあり、無限に広がる神もおよそ死に消えるときがある』なんか、興味深い一文だな」
「ねぇ、そういうのって最後のページに結論を書いてるものよ、呼んでみてくれない?」
さすが委員長、異世界きても冷静で上からだ
「殴るわよ」
「ぇ?」
ばれた!
トリューは素直に最後らへんのページを開いた。とたんに焔が燃え上がった
「っぁっつ!!!」
本を落とすとそれがスイッチだったかのように一気に燃え上がり灰と化した。
『貴様が予言の書か』
ルートが睨むように見つめる先には、体を大きな布で巻いただけですか?と聞きたくなるような格好の少女……フルネーム忘れた。の予言の書がいた。
「久振りですね~あと初めまして~我輩の名はフェルナンベロべッテ=エクスジェーカー=アスロティウス=ナゥスと言います~別名『預言の書』」
「なが!!」
皆心が一つになった瞬間だった。
「って、感心してるばいじゃない!!何しに来た!」
一応戦闘態勢っぽいかなってジ○○キー・チェンのようなポーズをしたら、委員長にダサいからやめなさいと言われてしまったので、やめる。
思い出した、略してフェアナだ。
彼女はつまらなさそうに微笑んだ。矛盾した表情だなぁ
「我輩が何しに来たか知りたいですか?」
「うん」
素直に聞いたら今度はマリミアに殴られた。
アタシそんなに叩かれてばっかいたら本当に馬鹿になっちゃうよ!?
「我輩、貴方を殺そうと思います」
もろ指差された方向は、もちろんアタシだった
「マジスか?」
ふざけた訳でも呪われたわけでもない、本当の本当、心からのビックリ感情
彼女はいきなり無表情になって手のひらから青白い光を放った。
「!!!!」
走馬灯で、太郎君の顔がビックにアップされた。
こんな終わり方……物凄くいやだぁああああああああああ!!!!
「太郎君!!!」
あ、でも結局呼ぶのは君の名ね Byユイ
光が体に当たる感触がした。