黄金の葉で草笛
太郎君と再会を果たし、トリューたちとも再び合流、次なる行動は
「マルクムとヘイムを助けたいの」
「アンタ不運なんだから止めときなさいな」
久振りです。アンブロシア店
今日は臨時でお休み
いやぁ、帰ってきたとたん殴られるとは思わなかったなぁ……
「ネーネ心配したよぉ!ね?クロ」
「うん」
「アリガト、クロクナ」
「ネーネ今まで何処居たの?」
「方々(ホーボー)」
うん、本当に色んな所に行った気がする。そしていろんな人とであったなぁ……いいことは何一つ無かったけどさ
「ル二ソーラ、教団本部の牢屋に侵入できるか?」
「無理」
あっさり否定する、期待を裏切るの早いこと
「ワシ如きでは牢屋に直行瞬間移動できるのなら、マヤ族の巫女が一人であの二人を取り返せるじゃろうて」
「たまに思う、この世界ファンタジー」
「あ、だったらさ」
別に突っ込んで欲しくはないけどさ、あたしの言葉を無視しないで欲しいな
クナは「ちょっと待っててね」と言った後二階へと走り出した、少しして大きな本を持って駆け戻って来た。
「なんて本?」
文字、全く読めません。英語?
「『オレのメモリー』」
「うん、返してきなさい」
「えぇ?!なんで?」
「なんか読んでは気がして……」
オレのメモリーって、小学生が日記の題名に決めそうな単純な名前だなぁ
「役に立つの?」
「わかんない」
わかんないの~そ~なの~ダメじゃね~?
「え~っとねぇ?『困ったときは~』30P……」
なんかイラストいっぱい書いてるな、なんだろうこのグロ絵……リアルじゃないだけまだましだけど、これ子どもに見せるべき絵じゃないよね、髪の長い人が老人の片目抉ってるよ
「あった、『困ったときは暴れましょう』だって!」
「クロクナ、もう寝な」
母から遠まわしの戦力外通告を受けた二人は、本をもってすごすご帰っていったのであった……てかクロまさかの「うん」しか喋らなかった……
「そうだね、じゃあコレ使ってみようかな」
黄金の葉
コレで吹くと黄金シリーズの彼らがやってくるはず。
人間よりは長生きしているはず、なにか知恵を授けてもらおう
なにそれ?的な顔をしてるけど説明をするのが面倒なので後回し、太郎君の背中から黄金の葉を出した。
「よし!」
ぶひ!
…………やっぱ草笛なんて無理だったんだよ、しかも空音ならまだやり直しできるけど、ぶひって
ぶひって恥ずかしいよ、しかも音大きいし、何事みたいな顔してたみんなが停止しちゃったよ、どうしようこの空気
「……」
ぶふ!
……もう一度吹いてみた。
変化は無かった。