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リュックに太郎くん


ル二ソーラの不安な発言で行き着いた場所は


「……死の樹海?」


朝なのに真っ暗でしっとりと湿気しっけている上に、たくさんの木々が高く多く茂っている。

何より気になるのはその高い木の枝にところでどころ紐が垂れていることだ。


「ツル……じゃないよね」

「縄、だな」

「じゃのぅ」


トリューはル二ソーラの首根っこを掴んだ


「『じゃのう』じゃねーだろ、ここどこだよ」

「そうさねぇ、見たこともない場所じゃの」


全く保障のない移動職人だった。

本人は全く悪気を感じていないのか先ほどから飄々(ひょうひょう)と悠長に構えている。

こちとら気が気でないというのに


「あ、今なんか生き物の気配が!」


しかしそういいながら後ろをふり向けば、誰も居なかった。草が動く気配すらない。


「気のせいだったみたい……ありゃ?」


周りを見渡す。なんだかさっきより自然が近いような気がする。

いや、それ以前に


「トリュー?ル二ソーラさん?」



二人も姿を消していた。

もしかして、アタシだけハブリ?


「……違うか~、ル二ソーラさんはともかくトリューはそんな子どもじみたことしないもんね」


たまに意地悪だけど


「……」


森は静かで、樹海は生き物の気配を全く感じない。まさしく静寂の空間

何処と無く寂しい


―――がさがさ!


「おゎっひゃぁ!?」


いきなり沈黙が破られビックリしすぎて変な声をあげてしまった。

草むらから犬耳のついた人間が現れた


「ん?あ!人間だ」

「な~んだ、よかった~人かぁ~………………獣耳?」


そのぴくぴく動く耳に反応する。

もふっもふ……茶色の三角形耳……御尻部分からはみ出た長くもふっもふとした毛皮……というか尻尾

コレは正しく、……獣っ子?


「えっと、萌~?」

「燃え!?火?!どこ?!消さなきゃ!!」


尻尾がぴんっと空をさした、耳もぴくぴくと微妙に動く


「そこまで過剰反応されると、悲しいかも」


しかも意味違います。


がさ!!


「『エリフ族』めこの野郎―――!!」

「わぁああああ!?『ゴブロ族』!!」


「『エリフ』『ゴブロ』って何―――?!」


メンスというさっきちょだけとげとげのハンマーのようなものを振り回してきた。

当たれば当然の如く、骨は粉々だろう


「危ない!!」


能力で『ゴブロ』を見えない力でぶっ飛ばした。

噂のゴブロ、空の果てまで飛んでいった……


死んでないよ?


「……あぁ!乱暴者の『ゴブロ族』をやっつけちゃうなんてすごいや!」


ワンワンボーイは嬉しそうに尻尾を振り回した。

撫でちゃダメですか?


「あれ、ねぇワン坊」

「ワン坊?」


君のことだよ、それよりも気になったそれに目が釘付けになる


「あのさ、君の背中に背負っているリュックの中にあるもの、……それって」

「これ?」


見たことアル深緑色の甲羅で、不細工な顔の亀らしき人形

間違いない、この世界では二つとは無いだろう麗しの人形

それは


「太郎君!?」


こんな所で会えるなんて、君とあたしはまさしく出会わなければならない運命の歯車の中にいたのね!どんなに離れていてもいずれは出会う、そうまさしくすばらしきかな貴方は太郎!!

~~~~中略~~~~


……でもどうしてここに?


「それ、どこで……」


がさささ!!

草むらから何かが飛び出してきた


「わ!?何?」

「この野郎―――!!」


『ゴブラ族』の群れが5・6匹(人?)現れた。ゴブラ族って……


全員はハゲなのね

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