はじめに
『いづれの御時にか 女御更衣あまたさぶらひたまひけるなかに
いとやむごとなき際にはあらぬが すぐれてときめきたまふありけり』
という文章で始まる源氏物語。
雅ですね。
昔は、濁音表記がなかったそうなので、元々はこうでしょうか。
『いつれの御ときにか女御更衣あまたさふらひ給けるなかに
いとやむことなききはにはあらぬかすくれてときめきたまふありけり』
・・・ちょっと読みづらい。
まあ、とにかく。誰もが名前くらいは知っている「源氏物語」。
授業でも取り上げられるし、一部なら話の内容を知っているという人は多いはず。
中には、全体のあらすじも頭に入っている人もいるでしょう。
あらすじどころか全文隈なく読んだという方。玄人ですね。
初めて「源氏物語」と聞いた時には「平家物語」の源氏バージョンだと思った私ですが、今では違うと知っています。
光源氏という名前の人が主人公だと思っていたのも最初だけです。
歴史は好きだけれど古典は素人な人間が、今回、全文読んでみることにしました。
なぜって・・・
平安時代のシーンが出てくる話を書こうとしたけれど、分からないことが多すぎて進まなかったからです。
源氏物語なら、当時の生活とか歌とか、参考になるかなあと。
想像で何となく書けるのって、戦国時代以降ですね。時代劇も大体それ以降だし。
参考にするには長い?
はい、その通りです。書き終える方が、読み終えるより先でした。
実際読んでみると、あらすじだけでは分からなかったことや、突っ込みたくなるところが色々ありました。読んでみるもんですね。
感想は人によって変わるものですが、筆者視点で突っ込みたくなったり、へぇと思ったことなどを書いていきます。
ついでに、疑問に思ったこと(風習、衣服、建物など)も調べて書いていきます。
主人公の名前は不明なので(源という姓しか分かっていません)、ニックネームの「光る君」でいきます。
原文と現代語訳を全て載せた方がいいかもしれませんが、書くのも読むのも大変なので、筆者の独断で意訳&省略した現代語訳を載せていきます。時々、現代語訳でも分かりづらいところがあるんです。同じ理由で、敬語も正確には書きません。
極力、元の雰囲気は残しますけどね。
なお、このエッセイに書いてあるのは、あちこち検索して得た受け売りの知識です。自分で一次資料を調べたとかではありませんので、あしからず。
長い話ですから、のんびり更新することになると思います。
お付き合いください。