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50億年後のタニストロ  作者: 城塚崇はだいぶいい
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プロローグ

 剛君家は、ほんの少しだけ変わっていたんだ。だけど、それはほんとにちょっとだけのことで、基本的には普通なんだ。本当だよ。剛くんは友達も多いし、優しいし面白いやつなんだ。


「はなのなが~いどうぶつはぞうさんです。では、くびのなが~いどうぶつはなんでしょう?」

「タニストロフェウス!」

「だいせーかいでーす!すばらしい!」


 剛君が色濃く影響を受けたのは、間違いなくお母さんだと思う。理系の大学を卒業していて化学マニアの生物オタクってところかな。剛君は幼いころから絵本よりも図鑑を買い与えられて、夜は図鑑を読み聞かせられながら眠りについていたんだって。


「ぼくね、おおきくなったらかがくしゃになって、タニストロフェウスをふっかつさせるんだぁ・・・」

「それはすばらしいゆめだね。ママもおうえんするよ!つよちゃんならかならずふっかつさせることができるよ!」


 たくさん読み聞かせられた図鑑の中に古生物の図鑑があった。恐竜とか絶滅動物がたくさん載っているやつだ。その中に出てきた、とてもバランスの悪い首長古代生物が『タニストロフェウス』だ。体長は5~6メートル。見た目はいわゆる大型恐竜、ブラキオサウルスやディプロドクスみたいな形っていえばなんとなくわかるかな?四本足で首が長くて巨大な、草食の恐竜だよ。ただ、タニストロフェウスはその首の長さが異常だったんだ。体長の約3分の2以上が首というバランスの悪さ、よく立っていられたなぁと思えるほどに首が長い。物理学者に言わせると、この首の比率は立っていられる限界なんだそうだ。つまりこれ以上長くできないほど長い首を持った生物だ。剛君は初めてタニストロフェウスを見たときに、そのあまりのバランスの悪さに大笑いして、それからタニストロフェウスのことが大好きになったんだって。あ、タニストロフェウスは恐竜ではなくて爬虫類なんだってさ。恐竜と爬虫類の違いについてはあまりよくわからない。たしか、足が体の横にあるのが爬虫類で、体の下にあるのが恐竜とかだっけかな?その辺については今度剛君のお母さんにでも聞いておいてよ。

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