妖狐タマモ
途中、ゴブリンなどの、モンスターに遭遇することもあったが、全てタマモ一人で倒した。
僕は何もしていない。
ただ見ていただけだ。
「強いんですね」
「当り前じゃ」
自信満々に言った。本当にすごいなぁと思う。
こうして、僕たちの旅は続く……。
僕とタマモが歩いていると、やがて町が見えてきた。
「見えてきましたね!」
「そうじゃな!」
二人はテンションが上がる。
「さてと……」
まずは何から始めようか?
「あっそうだ! まずは、宿屋を探しましょう!」
「そうじゃの!」
二人は早速宿を探した。
すると、すぐに見つかった。
「ここはどうでしょう?」
看板を見る。『宿屋』と書いてある。
「悪くないの」
中に入る。すると、綺麗なお姉さんがいた。
年齢は20代前半くらいかな? 胸が大きくスタイルもいい。まさにナイスバディだ!
「すいません!」
「はい!」
「部屋空いてますか?」
「一泊5銅貨です」
「安いですね!」
「ありがとうございます」
「ちなみに食事とかってありますか?」
僕は聞いた。
「はい! 一食3銅貨になります」
安くないか? よし! 決めたぞ! ここにしよう!
「お願いします」
「はい! かしこまりました!」
僕はお金を渡した。
「こちら鍵です」
お姉さんは、部屋のカギを渡される。
「では、ごゆっくり~」
と言って去って行った。
ベッドが二つ置いてあった。広さも十分だな! よし! 気に入ったぞ!! 僕は荷物を置き、ベットの上に座った。そして、一つしかない窓の外を見た。
「うーん、絶景だな!」
窓からは、町の景色が一望できる。
「よし、モンスター娘を手に入れないと」
「なるほどのう、森の封印を解いてくれた礼じゃ、お主に力を貸そう」
「ありがとうございます!」
「ただし!」
「はっ!」
「ちゃんと報酬はもらうからの?」
「はっ! はいっ!!」
「わかればいいのじゃ」
「それで、何をすれば?」
「簡単じゃ、わらわを抱きしめるのじゃ」
「それだけでいいんですか?」
「なに、簡単なことじゃ」
「わかりました」
僕は両手を広げた。
すると、タマモは抱き着いて来た。
「うおっ!!」
そのあまりの柔らかさに驚く。
なんだこの感触は!? マシュマロのようだ! ずっとこうしていたくなるような感覚に陥る。
「どうした?」
タマモは上目遣いで聞いてきた。
「いえ、なんでもありません」
「そうか、ならば、もっと強くじゃ!」
さらに力を入れた。
「うっ!!」
声が出そうになる。
「今度は逆じゃ!」
また、柔らかい感触が襲ってくる。
「うおお!!」
耐えろ! ここで負けるな! 頑張れ僕! 僕は必死に耐えた。すると、「合格じゃ!」とタマモは離れた。
「これが、クエスト達成の条件ですか?」
僕は息を切らしながら言った。
「違うぞ」
「え!?」
「これはあくまで、お試しじゃ」
「ええ!?」
「つまり、本番はこれからだ」
「ええええええええ!!!!」
「覚悟せいよ!」
再び抱き着く。
「ちょ! ちょっと待ってくださいよ!」
「待たぬ!」そのまま押し倒された。
(やばい! このままだと……)
僕の理性は限界だった。
その時、ドアが開いた。そこには、宿屋のお姉さんが立っていた。
「あの~、夜ご飯できましたけど?」
「はぁ……はぁ……はい! すぐ行きます!」
僕は起き上がり、乱れた服を整えた。
「大丈夫ですか?」
心配して近づいてくる。
まずいまずいまずい!! 誤解されたらまずい!! なんとかしないと!! とにかく平常心だ! 心を落ち着けよう……すぅ……ふぅ……落ち着いた。
「すいません! もう大丈夫です」
「あの……何かありました?」
「いえ! 何もなかったです! はい!」
「あの……本当に?」
「本当ですから、気にしないで下さい」
「わかりました」
お姉さんは、しぶしぶ納得してくれた。
危ないところだった……
「ほれ、行くぞ」
とタマモは先に歩いていた。
「あ、はい!」
僕も慌てて後を追った。
食堂に向かうと、美味しそうな匂いが漂ってきた。
席に着くと、料理が次々と運ばれてくる。どれもこれも、とてもおいしそうだ。
「いただきま~す!」
僕は肉にかぶりついた。
「うまあああい!」
口の中に広がる旨味に感動する。これは、今まで食べた中で最高にうまいぞ! こんなにおいしいものを食べられるなんて! 来てよかった!
「うむ! なかなかやるのう!」タマモも満足している。
「さてと……次はモンスター娘ゲットだ!」
気合が入る。
「ところで、この近くで、モンスター娘見ました?」
僕はお姉さんに聞く。
「モンスター娘なら、この先の洞窟の方にいると思いますよ」
「なるほど!」
僕は立ち上がった。
「ありがとうございます!」
「行ってらっしゃいまし」こうして、次の目的地が決まった。
「さてと……」
僕は、近くの岩場に隠れていた。
「近くにいるといいんだけど」
すると、遠くに、大きな鳥の化け物が現れた。
あれは……ハーピーか? 間違いない。
あいつをゲットできればいいのだが…… しばらく様子を見ていると、ハーピーはどこかへ飛んでいった。
「くそ……どこに行ったんだ?」
「こっちじゃ」
後ろから声が聞こえた。振り向くと、タマモがいた。
「あ、どこに行っていたんですか?」
「トイレじゃ」
「あ、そうなんですね」
「それよりも、早く来い」
とタマモに連れてかれるとそこは湖があった。
「きれいですね」
思わず見惚れてしまう。
水面には月の光が反射しており、幻想的な雰囲気を出していた。
「そうじゃの」
タマモが、水面を見つめながら言った。
彼女は今どんな顔をしているのかわからないが、きっと笑顔だろうと思った。
それからしばらくして、僕は彼女に話しかけた。
「あなたはどうして封印されていたんですか?」
「それはのう……」
タマモは語り始めた。
「わしはの、昔、人間と仲のいい人間が、おったのじゃ」
「ほう」
「だが、ある日、人間は、モンスター娘が、危険のことを知り、恐れるようになった」
「なるほど」
「それで、封印されてしまい、何百年もの時が流れたのじゃ」
「そうなんですね」
「うむ……」
タマモは寂しげな表情を見せた。
「だから、封印を解除して、外の世界を見てみたいと?」
「そういうことになるのう」
「なるほど……」
僕は考えた。
「まあ、これからも、よろしくじゃ、主様」
「これからもよろしくお願いします!」
「こちらこそじゃ」
こうして、二人の旅は続く……。




