表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

死にたい僕と死なせたくない死神。

作者: 八雲 環

こんにちは、八雲 環と申します!


今回初めて小説を書かせていただいております。



初めての作品なので暖かかな目でご覧下さいませm(_ _)m










僕は死にたい。物心ついた時からずっと思っていた。


気が病んだからでは無い。でも何故か死にたい。


自分でもよく分からない。

自分のことが嫌いだから知ろうともしない。

みんなは自由奔放に好きなように生きて、羨ましい。

だったら、自殺すればいいじゃんと思うかもしれない。

僕だって何回か自殺を試みた。だが、一向に死ねない。

何故か、いつも邪魔が入るんだ。



僕には彼女すらできたことない。


そりゃあ、こんな僕のことを好きになってくれる人なんかいない。

いるはずない。

死にたがり屋でオマケにヒョロい体を持つ色白の高校2年だ。


高校生だったら、少しは筋肉の付いてるほうが

モテるのではないのだろうか。


そんなことを考えながら俺は家に帰る。


母も父もいない家。逆に綺麗な気がした。

俺は電気をつけてスマホを見る。


「今日もLINEは帰ってこず……か、」


両親2人は仲良く海外でお仕事。

どこまでも仲のいい夫婦だことこの上ない。

息子を置いて楽しく海外を飛びまわり楽しむ。

どうせ僕が嫌いだから置いていったのだろう。


だが、嫌われる理由は分かる。極端に魅力が無いんだ。

自分がいなくなったって誰も困らない。

俺は縄を一括りにし達天井に吊り下げた。



楽になりたい。

そんな気持ちがかき混ざって

僕を首吊り縄の前まで導く。


嗚呼、何だか今夜こそは死ねそうだ。

今夜は月が眩しく光っていてとても綺麗だ。

絶好の自殺日和であろう。



月明かりが眩しい今日の夜。俺は死ぬ。

生きていたくなんてないから。答えを見つけるために僕は死ぬ。

そう思い、首吊り縄に首をのせた。



体が軽く感じる。

浮遊感。

顔が赤くなる。

痛い。



そう思い、縄に全体重をのせかけた。

嗚呼、ようやく死ねる。そう思うと涙が出てきた。





ブツンッ!







「ゴホッ...ヴ...ゲホッゴホッゴホッ...」




これは、驚いた縄が切れたのだ。


それも綺麗に真っ二つに。僕は突然のことなので驚いたし、

いきなり喉元に空気が入ったことでむせ返った。


嗚呼死ねなかったんだな……、


溜息をつき、月を見上げようとした。






「なんで貴方は死にたがるんですか……!?」




その時僕はハッとした。

長い灰色の髪の毛がなびいていたのだ。

しかも、女の子は涙を浮かべ怒っていた。

その後、俺は瞬時に何が起きている分かった。


____目の前に大鎌を持った女の子(死神)がいることを。




僕は女の子に問いかける




「君が死神か……?」


女の子はゆっくり口を開き、高い声でこう答えた



「はい、私があなたの自殺を今までずっと止めて来た


しがない”死神”です。」



女の子の顔はまだ赤く、怒っている。

何故、どうしてなんだろう。




俺は女の子の真っ直ぐな瞳を見て答えた。



「もう、止めないでくれないか……!!

生きているのがツラい……、もう嫌なんだ!!!!!」



女の子は俺を叱るかのようにこう答えた




「……!?今のあなたには死ぬ資格など無いです!!

”昔は素敵な人”だったのに!」




どういうことだ、”昔”って……。




俺は記憶を遡って考えてみても心当たりがなかった。

なんせ俺には友達が少ない。

だから昔も今も友達が少ない。



「何言ってるんだ……!!僕と君は初対面だろう!」



少女はこの言葉に傷ついたかのように顔を顰めた。



「やっぱり……、私の事覚えてないんですね…」



少女はか細い声でボソボソと話す。



月の逆光で涙が溢れ出る少女が綺麗に見えた。



「でも、私は貴方を止める権利があります!!」


「どういうことだ、死神だから死ぬのを

手伝うんじゃないか……?」



僕は今まで死神は死ぬのを手伝う神と思っていた。

いや、間違えなくそうだろう。

でなくては死神なんか名前はつかない。




「う、……確かにそうですが私は”貴方を大事”に思って……!」



やはりさっきから言っていることがあやふやだ。

この女の子。なんでそこまで俺に固執するんだ。

訳が分からない。何がしたいんだ。

俺は掠れた声で女の子にこう言った。


「さっきから君はなんなんだ。」



女の子は真っ直ぐに俺を見てこう答えた。



「単刀直入に言います……、








 





 ”貴方に惚れた死神”でございます。」




「は……?だって俺らは初対面じゃ…………」



「いえ、私と貴方はもう2回もあっています。

それに君が気付いていないだけ」



女の子は僕が君のことを覚えていないことを言うと

少し肩を落とし、「やっぱり……そうなんですね。」 と言った。



女の子は大声を出して静寂を破り倒した。


「だとしても!!!!!!私はあなたを止める権利があります!」




「じゃあ、いままで起きてた自殺を邪魔してた現象って……」


「はい、私のせいです。」





1回びっくりしたのが飛び降り自殺をする時に

飛び降りようとベランダに行こうとすると全然ベランダのドアがあかなかったことがあった。


これは本当に業者を呼ぼうと思っていた。


女の子は口を開き、

「私は、あなたに命を救われました。

貴方を死なせたくありません……!」と言った。





「そんな事言われても……」





僕には生きる資格がないのに死ぬ資格もないって

めちゃくちゃじゃん。



女の子は口を開いて僕にこう話した。



「じゃ、じゃあ、私が生きたいと思えるようにしてみせます!!」



「…………ん?無理があるのでは……!?」



「無理なんかじゃありません!私、貴方を生かせるためならなんだったってする覚悟ですから!」



女の子は笑顔になり、僕の方を向いてこう答えた



「絶対に貴方を死なせませんので!!」






僕は女の子を見て苦笑いしながらこう言った


「……おいおい、マジかよ」
































この部屋には”死神”と”人間”が”2人”。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ