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パニック作品

同じ顔


「じゃあな!」


「お疲れです」


「お疲れ様でした」


俺はバイトの後輩達と別れ地下鉄の駅に向かう階段を下りる。


2年前世界中で同時発生した疫病により世界の人口は2年前の半分以下に減って100億を越えていた人口が50億以下に減ったらしく、日本の人口も5000万をちょっと上回るくらいらしい。


ただ感染せずに生き残った者はネオ東京に隔離された事もあり、東京にいる限りは人口が減ったようには感じられない。


ホームで電車を待つ間だ実家に電話を掛けた。


「母ちゃん、俺。


……………………………………


届いたよ、ありがとね。


父ちゃんはもう寝ちゃったんだ?


…………………………………………


うん、俺がお礼言っていたって言っといて。


………………………………


お休みなさい」


感染しても生き残った者は地方で生活している、俺の両親もその組。


俺達家族は疫病の特効薬が開発されるまで会うことは許されない。


電車が来た。


座席に座り本を読む。


次の駅で乗客がドッと乗り込んで来た。


本を読み続けていたけど、車内の明かりが人の身体で遮られ読み辛らくなったので顔を上げ周りを見わた…………え!?


周りにいる人たちの顔が皆能面のように無表情で同じ顔をしている。


「ヒイィィーー!」


悲鳴を上げる俺に周りの同じ顔をした奴等が声を掛けてきた。


「どうしたの? 大丈夫?」


「どうしたのだ?」


俺は気を失った。






「2時間前に出荷したアンドロイドの顔が皆同じだぞ!


回収しろ。


遭遇してしまった人間は病院に収用して催眠をかけ直し、夢だと思わせるんだ」


宇宙から飛来した病原菌により世界の人口は2年前の1万分の1に減少した。


人間から世界の統治を委任されていたスーパーコンピューターの私は、人間が寂しさからこれ以上減少する事を食い止めるため、生き残った人間を世界の数ヶ所に造ったドームの中に隔離してアンドロイドで人口を水増し。


嘘の情報を人間に配布して催眠をかけ、ドーム以外の場所にも人が生きているかのように思い込ませている。




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― 新着の感想 ―
[良い点] 考えさせられました。 [一言] 自分もたまに今話してる相手は本当に人間なのか?と思ったりしていたので共感できました!
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