終わって始まった
はじめまして。よろしくお願いします。
「あー、疲れたよー。」
「もー、うるさいなぁ。」
「いいじゃんか、少しぐらい愚痴こぼしても」
「こっちだって疲れてるんだよ」
「えー」
私たちは仕事の帰り道をいつものように愚痴をこぼしあいながら帰っていた。それが日常だったから。けれど今日はいつもとは違った。いつも歩く横断歩道で信号待ちをしていると子供が飛び出してきた。しかも丁度トラックが来てる時に、口で言う前に体が動いていた。子供を飛ばしたと同時にトラックと衝突した。
「もえか!」
友達の叫ぶ声が聞こえたと同時に走馬灯が走った。運が悪いのか意識も途切れなくて、友達が泣きながら電話をかけてるのが見えた。なんであんたが泣いてんの。こっちの方が全身痛くて死にそうなのに。電話を終えて、なつみがこっちを見た。「もうすぐ救急車くるからね。」だって、意味ないのに、ただなつみのかおを見て安心しちゃったみたいで、意識がなくなった。
目が覚めたら真っ白な空間にいた。
「あ、目が覚めましたか!」
美少女がそこにいた。驚いた。死んだはずだからだ。驚いてたら、なぜか自己紹介を始めた。
「私はナツメと申します。もえかさん、あなたは子供を助けて死んでしまいました。」
「あ、やっぱり私死んだんですね。」
「はい、残念ながら。けれど貴方は本来死ぬはずではありませんでした。本当なら生き返らせてあげたいのですが、わたしにはそこまでの力はありません。なのでもしよければ転生という形で、記憶を持ったまま、来世も過ごせるようにできますがどうでしょう。」
「本当ですか。ならお願いします。」
「わかりました。ほかに何か願いはありませんか?大抵のごとはできますよ。」
「願いですか?うーん。」
「無ければないにしましょうか?」
「いえ、なら今までと違う生活をしてみたいです。」
「違う生活ですか。わかりました。」
「あともう一ついいですか?」
「なんでしょう。」
「あのもしよければ私と友達になってくださいませんか。 だめですか?」
「いえ、初めてだったもので。こちらこそ良いのですか。」
「はい。お願いします。」
「こちらこそお願いします。あと、この記憶が戻るのは5歳の誕生日を迎える朝に思い出すようにしておきますね。」
「何から何まですみません。」
「いえ、こちらこそ。と、そろそろ時間ですね。」
「え、もうですか?残念です。もっとお話ししたかったのに。」
「大丈夫ですよ。教会に行けばまた会えますので。」
「わかりました。それでは 。」
「はいまた今度。」
「違うか。バイバイナツメ。」
「そうですね。バイバイもえか。来世は楽しめますように。」
「ありがとう。ナツメ」
「起きてください、起きてください。ヒエナ様」
もえか=ヒエナ、神様=ナツメです。
わからないところございましたらまた改めます。ありがとうございました。