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intermission.
白に燃える夏の日の太陽目掛け、ゆっくりとせり上がる飛行甲板。轟音轟音と、耳を聾する重機の唸り。しかし遠目にはまるで巨大な機構が、重さの消えた如く滑らかに動いているかのように視える。これから巻き起こる暴風雨の前の。撃ち放たれる引き絞られた弓の。疾走り出す前のジェット・コースターの鎮けさ。
海の青と空の青、その狭間。やがて極めて正確に仰角63°を指し、固定されたそれは天宙への架け橋。渡り行く先に待つのは天国か、地獄か。
暴舞。音を上げ、発射台が卵型の機体を撃ち出す。青空に吸い込まれていく1発の砲弾。一瞬遅れ、機体背面に並んだ4基の加速機に火が点る。
清く澄んだ青空を駆け昇る一点の綺羅星。白い軌跡を残し無限の青へと吸い込まれていく。
進行方向に輝く3つの光点。赤く光る三連星。正面のモニターが障害物を捉え、ビコビコビコッと警告音を鳴らす。
「来やがったな。」
薄暗い操縦席のなか。
儚と白く光るモニターに照らされた「タツミ」の口角は大きく吊り上がっていた。




