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天宙の美少女!興響機◎π/s'RIDER   作者: ナルサワパン
序章 忘られぬ青春の日々
1/54

introduction….



むーかーしーギリシアのーイカレースーはー




あたまーがーイカレーてーとんでーえったー




新月の夜。響く少女の明るい歌声。遠くに潮騒。

宵闇、僅かに月灯り。漆黒の空に一点の白。少女の白い体操服。

夏の夜風をその頬に受け、涼しげに目を閉じた少女の横顔。

幼いようにも、大人びたようにも見える不可思議な存在感を持つ彼女。歳は十か、十一か。

少女、と呼ぶよりは、幼女、と呼ぶ方が正しいような外見でありながら。どこか憂いを帯びた微笑みからは、いままで積み重ねてきたであろう人生の重みのようなものを感じさせられる。

幼女のあどけなさと、熟女の妖艶さ。相反する二つの魅力が、ひとつの身体に同居する。この女人の正体は、人か獣か、鬼か魔か。

クスクスと笑いながら紺のブルマーから伸びた足艶かしく、楽しそうにパタパタと降る。糸のように細い月に腰かけて見える彼の女性、その実。腰かけているのはなんであろう、巨大な宇宙艦の。展望台のように伸びたブリッジ、その天辺である。

そこは幼女の、入ってよろしいところであろうか。

否、否。

まともな女性の。人間の、果たして登れるところであろうか。

闇の夜。黒い山のように聳える宇宙艦。その頂に、似合わぬ体操服姿の少女。

新月の空。

その歌声と、潮騒が響く。


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