王伝編集官 62話
久々です。
忘れましたか?
私も忘れましたよ。
もちろん、いいんです。
≪いつまで小娘の一言で呆けてる気だ≫
先輩はいつも容赦がない、ってかもう追いつかれたし。周りを見るとどう歩いてきたのやら、住宅区の遊歩道にいた。このまま進めば記念公園の横にでる。無意識でも最短ルートを選んだ僕は偉い。だれも言ってくれないから自分で言うんだ・・・
頭に乗る感触からさっきまでと違い腰かけているようで、左頬をしっぽがくすぐる。なんだか髪をお下げにしたみたいで落ち着かない。腹ばいに張り付かれているのとどっちがましだろ。そんないかにも現実逃避な思考に耽っていると
≪ん?向こうでいちゃついているのは最近来た新入りか≫
新入りという呼び方に該当する人物は一人しか心当たりないけど、その言い方はどうなんだろ。僕らの年齢に合わないと思う。あからさまにご機嫌よろしくなくなった声が示す方角に目を向けると、いたね。ロビーオ君とメイリア。公園の端と端なのでこちらとの距離は100メートルくらい。向こうからは視えてない。
≪なんだあれは。食べさせてもらうとか、チビのくせに生意気だぞ≫
たしかに先輩はふつうのモモンガから見たら大きいらしいけど、あいにく夜行性の彼らを直に見たことない。というか認識にズレがあるよね。どうやら先輩はロビーオ君のこと言ってないんだね。公園のベンチにバスケットを挟んで2人は座っている。メイリアはニコニコと試作らしいお菓子を手にロビーオ君に差し出して・・・でもロビーオ君は口開けてない。んんん、もっとよく視ると彼の肩にいる子にだ。
≪あんな毛玉もどきに食わせるくらいならこっちに寄こせ≫
そう先輩は言うと僕の頭の上から飛び去った。やれやれ。アラスティに行く前はたしかにピンク色の毛玉だった。点な目に口もなかった。ロビーオ君の成長とともに外見が変わると聞いたけど、丸いのが楕円より少し長くなり点目もはっきり。なにより口もできてる。ただ1か月会わなかった期間の成長かといえばまだまだかなぁ。うん、これからに期待しよう。試練が飛んで行ったし。
【試練】とは
・身体と精神を鍛えるために自他が課すもの。
・それは不条理であればあるほど精神がもっともっと鍛えられる。らしい
・今回は見た目モモンガだけど態度も口もえらそうで、無理難題を押し付けられるだろう。
以上、【解説君】からでした。
とはいえ、このまま行かせるのも気の毒だ。ポケットから付箋を取り出し、2人に向けてのメッセージを込めて飛ばす。それは我を忘れて最大速度で飛び去る先輩の背にピタっと張り付いた。
『ただいま。お土産は明日渡すね。あとよろしく! リノリス』
これでよし、っと。じゃ帰ろっと
え?もういっちゃうの。あれ放置?放置?あーリノ君スキップしてるーそんなにやだったのか
ひら~りひら~り
何か落ちてる。紙?ふむふむ。
『・・・によって掘られた井戸が噴水サイズに・・・、1年後水柱が治まったのち記念公園として残されることに・・・』
《 ガイドブック ルシネイラ国観光・食べ歩き編より 》
グシャ・・・・・今ほしいのはそれじゃない・・・・もらっとくけど・・・・
そのころ先に帰ったテラはというと
「たっだいまー、はいおみやげ。で、どう?」
「・・・おかえり、お嬢。今乱入したようですよ。まだ覗くんです?」
「違うって、か・ん・さ・つ。記録玉で見るだけじゃわかんないでしょ」
「本人以外がするのはのぞきだよな・・・」
2人がいるのは屋根の上。テラはみんなを送るのを馬車に任せた。門をくぐると家にも入らずここにいる。一緒にいるのはテラの従者。ということになっている。表向き学院で話すことも会うこともない。パシリ・・・とか思うと殺意がにじみ出るが、はいはい影と呼べばいいんでそ。
「お、リノ君も帰ったか。こっちも終わろうか、おつかれ」
ため息ついてる彼はだれだかしらない。
体調の悪いのは頭の中も同じになるのです。
そのうえ渋滞です。
他も書き出しさらに収拾がつかない。
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王伝編集官 フィッテの新人研修編
つまりこれにもいよいよサブタイトルがいるらしい。だから時間かかるんですよねぇ。




