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王伝編集官   作者: 卵星店長(代理)
2章 甘い風に立ち向かえ
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王伝編集官 リノのなぜなに講座 ③王立学院へようこそ

 そろそろみなさんの通うこの学院についてお話しましょう。入学時期は4月、初等部6年、中等部6年となっています。学費は入学費・授業料とも無料です。これの理由については後ほど。


 入学年齢については一応6歳となってますが、年齢の近い兄妹がいる場合下の子の面倒も見るなら一緒に入学してもいいことになってます。なので初等部1年は保育所みたいになってます。僕には姉しかいませんが、昼食時食べることにしか目がいかないログサの代わりにミレーナの面倒みてましたっけ。

(そしてレイ王子の視線が痛かった・・・)


 初等部では基本的な読み書きや算数・歴史がメインで午前2教科、午後は実習となってます。中等部はそれを細分化し、より専門的な内容となります。あと初等部は義務教育ですが、中等部は希望する人のみが受けてますね。ただ学院の上には研究院がありまして、そこに入るには中等部を6年受けた後、試験と面接があります。研究院については・・・今はやめときましょう。いい人達なんですよ(多分)。


 授業内容についてですが、まず特殊な教科について。これは魔術と武術になりますが、魔術は講義と実習。3年までは講義のみです。3年になっても実習に攻撃系はありません。まずは強化・防御・回復を覚えてからでないと危ないですからね。武術についても各武器の使い方を学んでからということで、実習は3年から。どちらも週2回ありますが実習は希望制です。実習は学年共通でして・・・姉は1年から全部出席してたそうです。


 さて、ここで疑問がでるかもですが、希望制ということで受けないとなるとその時間なにをするか。図書館で自習かミレーナのように兄の実習を応援なんてのもあります。まぁ ごく少数派ですけどね。多くの生徒は王伝編集部による臨時の特別講座を受けてます。つまりこの講座もそうなのです。


 他の教科ですが芸術科・技術科・生活科があります。芸術科には音楽・絵画、技術科には木工・鍛冶・被服、生活科には料理と一部職業体験も兼ねています。ここに学院が無料で運営できる仕組みがあるのです。

年6回行われる模擬市はルシネイラにとって新製品の良い宣伝場。一見生徒主導でなごやかな催しですが、水面下では商人と学院側の数字のやり取りが激しいです。生徒側にもやりがいが出るのと家族が学院に通わすメリットも用意してます。


 模擬市の参加法ですが、個人または学年問わず一定数のグループを組んで登録。その後部門別にくじを引いて内容を決めます。僕達のところは「屋台」で種類、「スィーツ」でお題となりました。そうそう個人参加の場合、メイリアのようにアドバイザーという形で複数に協力する方法もありますね。商売気ばかりに見えますが、演劇やコンサートもありますよ。ただこちらは毎回ではなくどちらも年2回ほどですね。初等部・中等部合同で衣装も舞台装置も専門家が付くのでそれはもう華やかです。


 それではあまり楽しくなさそうな評価方法についてですが。講義に後でテストはありませんが、実習は規定水準に達するまで補習があります。模擬市にも評価がありまして各自がそれぞれ何をしたかをレポートにまとめ提出。次に参加した内容でのグループ全体として評価、屋台だと売り上げですね。それを数値化して褒賞にします。過去の生徒に模擬市でアイデアを商人に売り、一財産作って研究院に行った猛者もいますよ。それが今の研究院長だそうです。


 このようにルシネイラは模擬市に特化してますが、諸外国の中では珍しく毎回偉い人達の視察は予約で埋まっています。たとえ王さまといえど商売は商人に主導権握られてましたからねぇ。こういった人材育成法は初代の王さまが作られたので、さすがラディ王子のご先祖だなぁと自慢しちゃいます。あ、そういえば王子さまたちは魔術も武術も実習でませんねぇ。そもそも専任の教師がいますし。練習相手もすでにお二人同士でしか練習にならないです。


 ん、もう時間いっぱいですか。次回は流れ的に研究院でしょうが、僕はあまり詳しくないんです。どなたか頼むことにします。では、みなさん学園生活を楽しみましょう。


 

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