Sin'sアビリティー
「これって…腕輪ですか?」
「うんうん。腕輪。ところで、どんな武器がいい」
「銃ですね」
「OK。そんじゃ、これだな。ブレイン起動‼」
「何それ?」
青波が掛け声とともに変身した。服は制服からジャージのような服になった。
「お前も早よせい」
「…了解。ブレイン起動」
信も制服からジャージのような服になった。
「早く行かないと、被害が増えるかもな」
青波はそう言いながら外に出た。信はその後を追う。
「走力あるな。先輩」
「ブレインの力で身体能力が強化されてるだけ、急ぐぞ」
「了解 (そんなにやばいのか)」
目的地に到着後、青波はある人物と話をしていた。見た限り警察ような人は一人もいない。
「どんな感じですか。小早川センセイ」
「そこそこ、やばいですかね。何せ相手の能力は【銃想像】ですからね」
「そこでここでセンセイ、こいつだ」
「新入部員ですか?」
「そだよ~。いい能力者だぜ。今回はこいつをメインで片付ける」
「ちょっと待て~‼」
無理矢理に役を振られたような信はもちろん反対する
「何で俺なんで…」
「あっ、やばい」
いきなり弾丸が飛んできた。
「危な。なんでいきなり弾丸が…」
「知りたいか。もう、いかないとだな。相手の能力だ。これでいいか。もう、行くぞ」
「わかりました。行きますよ」
ビルの裏階段から5階へ向かう2人
『敵がいるのはビルの5階だと思われます』
「了解だセンセイ。オペレーター。このビル5階の地形はわかるか」
『広い部屋ですね。部屋の真ん中に机1つ。あとは、窓が2枚しかないですね』
「撃ち合いに自信あるか?」
「銃種によります。機関銃だと厳しいですね」
目的の部屋に到着後、ドアを開け
「変に動くな。能力の不正使用によりお前を逮捕する」
と大声を張る青波。言い終わった瞬間、弾丸が1発飛んできた
「と、いきなり撃つかよ」
「うっせー。なんで俺が逮捕されなきゃいけないんだ!」
銃を乱射しながら叫んでいる男。二人は何とか避ける。
「こりゃー自首する気はなさそうだ。じゃ、頼むぜ」
「…後でいろいろ教えてくださいよ。先輩」
青波は部屋の外に出た
「さて、闘ろうか犯罪者。【弾丸読み】」
男が放つ弾丸全てを避ける信。現在彼の目には飛んでくる全ての弾丸の軌道が見えている。その情報は、ほぼ1秒に満たない速度で彼の目に映る。
「くっそ。なんで当たらない」
(速射がいい銃だな。気抜くと当たるレベル、でもこんなのは遅い。ゲームと比べれば何百倍もな)
『信。さっさと反撃すれば?』
「相手が生身だったらどうすんのさ、というかかなりヤバいから」
弾丸を避けることだけに集中しているため他の動作をすることさえ難しい。この状況での反撃はさらに難しい。
「先輩、数秒でいいんで隙を作れますか?」
「任せろ。B-ウエポン〈ゲキハ槍〉」
青波の手には槍というよりは大きな三叉戟が現れた
「喰らえ」
「こんなもん、撃ち落としてやる」
男の手にはバズーカが現れた。それを撃とうとしたのだろう、引き金に右手をかけた瞬間に彼の腕が飛んだ。撃たれたところに出血は見られない。
「ふぃー。避けるのしんどいけど当てるのは簡単だな」
「よくやった。ついでに右足撃て」
「OK」
「ふざけるなー」
部屋が震えるほどの声を出し男の体中に銃口のようなものが現れ、乱射を始めた。
「軽く、振盪してるな…こりゃヤバい。避けきれるか」
「舐めないでください。こちとら乱射ステージのゲームをノーダメージクリアしてますから」
先ほど同様全て避け続ける信。
「心臓部の射撃がいいかな。そうすりゃ、勝ちだろ。でも…」
「弾丸当たっても怪我はしない」
「ホントですね。怪我したら撃ちますよ。」
動くのを抑えて、多少当たるが確かにかすり傷程度の威力だった
「真ん中狙いで…」
信が撃った弾丸は綺麗に男の心臓部を射撃した。
「くっそー‼」
男は変身が解けた
「よくやった。そいつは逮捕する手を出せ~」
少し異形な手錠を青波はかけた
「こんなもの」
男は、その手錠を壊そうとするが青波は笑いながら
「残念だな。今かけてあるのは〈能力封印手錠〉。これを付けてる間は能力を使えない。観念しやがれ」
男を連れ、下に降り身柄を謎の集団に引き渡す青波
「お疲れ、少年。さて、ルームに戻るか」
「…うぃす」
任務が終わった2人はルームに戻った。