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ななとむかし

「穴を掘るって言うのは__」



「__世の中にはいるんだよ。可哀想な人が。一番可哀想なのは……そう、森の子か迷宮の子さねえ。森の子は白い毛に、白い肌、白い瞳。色を失い、人を失い__」


「__ねえ、『おばさん』。どうして私はみんなと遊べないの? みんなと違うからの? ねえ、『違う』って何? 『遊ぶ』ってどういう事なの?」

 おばさんは、少女に泣きついた。謝りながら、町の掟を、森を呪いながら。

「ねえおばさん。どうしたの? ねえ__」


「__挙げ句、13になれば森へ捨てられる。だから出産が近づくと、森へ願掛けに行く人もいるくらいさ。まあ、願掛けしたって変わらないものは変わらないがねえ。そして迷宮の子だったね__」


「__おばさん? ここどこ? ねえ、どこにいるの? ねえ、おばさん!」

 夜の森に子供の声が響いた。それを聞きながら、少女の母はただ森を呪った__


「__だから、まあ、そういう子供には滅多には会わないかも知れないけれど、ヴァルト森林にもし、森の子がいたなら、少しは人の暖かみというものを教えてあげることさね。あの子たちは普通の人より強いが、人の暖かみだけは知らないから」

「どうして、人を迷宮や森に捨てなくちゃいけないんだ?」

 青年は、祖母を前にして初めて口を開いた。

 祖母は臆する事も無く告げた。

「森や迷宮だって、寂しいのさ__」

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