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じゅうさん

 木洩れ日はダイヤの輝きのように、葉から垂れる滴は辺りを潤して。土はそのせいかやや湿り、一歩踏む度に心地良く沈む。

 草はざわわと小鳥としゃべり、木はそんな森での会話に耳を傾けている。巨木は相変わらず威厳ある風貌で立ち、視界からは消えてくれそうにも無い。

 そんな中を少女について行く青年。しかし少女が選ぶ道はどれも狭く、青年が身をかなり屈めてようやく通れる、という所が多かった。

 しかも、青年の服は動きやすさを重視した密林探索用の特種なものである__見せ物にはなりたく無かったので早朝に町を出るハメになったが。しかし少女はというと白いワンピース。とても森を探索するような格好ではないし、その内枝やらにひっかけて破いてしまいそうなものだ。

 だが青年の考えとは違いいくら地面に擦っても、いくら木にあてても破れたり、果てには汚れたりする事も無い。

 __色を失い__急にその部分が頭を駆けた。やはりこの少女は『森の子』なんだと、青年は改めて感じていた。


 太陽は葉と葉の合間から、道とも言えない道を行く二人をそっと見守っていた。

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