聖なる夜に泥棒出現?!
夜10時を回り、俺はやっと家に帰ってきた。
あのあと俺が来るまで2個売り、残り4個になったケーキを売る親友を手伝ってなんとか全部のケーキを売った後、バイト代をもらって帰ってきた。
「全く、ホントに今年は散々なクリスマスだよ…」
ブツブツ文句を言いながら家の鍵を開ける。
俺は高2だが、一人暮らしだ。1年前親の都合で遠くに引っ越す事になったが、高校の事もあるし俺だけが残り、両親と弟が引っ越した。
彼女もいないし、ヒマだったから親友の薫にさそわれて…クリスマス・イブにクリスマスケーキを売るバイトをした。…その結果がこれだ…。
惨めだなぁ…と思いながらポケットから鍵を取り出し、ドアを開けた。
…その時、俺はある異変に気付いた。
…灯りがついている…
…もしや…
「ドロボウ…?」
俺は、真剣に言ってみるとナゼか笑えるその名前をつぶやいてみた。
マズイって…。
俺は取りあえず右ポケットに入っている携帯を取りだし、110を押した。
イザとなったら通話ボタンを押せば良い。
俺は中へ入る事にした。
…すると…。
居間の方から明かりが漏れている。
…居間を物色中か?…そこにはなんも無いぞ…っていうか、金は銀行だぞ…。通帳は…やべぇ!居間じゃん!あれ無くなったら、マジで死ぬっ!年越せないよ…。
バイト代で残り1週間…。
俺はブルブル頭を振る。考えただけで恐ろしい…。
俺は無事に正月を迎えるためにも、思いきって居間のドアを勢いよく開けた。
すると…そこには…。
「…何?コレ…」
ドア全開のベランダ。
目の前にはトナカイが2頭。
そして、青ざめて具合いの悪そうなじいさんが、サンタのコスプレして俺のベッドで横になっている。
…じいさん…?…そのコスプレ似合うよ…ヒゲまで白いし…って、違うよ!
どうしちゃったんだよ…俺んち…なんでトナカイやらじいさんがいるんだよ…!
俺は再び自問自答を繰り返した。
すると、後ろから突如ドスのきいた声がした。
「おい、あんさん、誰や?」
おいおい…このごに及んで次は何だよ…ヤクザか?
振り向いたそこには……。
初めてコメディーを書いてみました。笑う所が無かったらごめんなさいι
本当は短編の予定だったんですが、書いてるうちに長くなったので連載にしました(^_^)クリスマスイブかクリスマスに完結する予定です。ご意見・ご感想等、是非お寄せ下さいm(__)m
それではまた次回お会いしましょう!