スキル進化
ルイナスの危機!
まさかダンジョンに迷い込んでしまうだなんて!
ここは危険な魔物も多いダンジョンの中!
一刻も早く駆けつけなくては!!
……まぁ、ミャーがいっしょのはずだから心配は要らないだろうけどね。
でもここは逆に考えれば魔物に襲われるルイナスをシャキーン! っと助け! 『お姉ちゃんポイント』を急上昇させるべきなのでは!? ちなみにお姉ちゃんポイントを稼ぐと弟妹たちから抱きついてもらえるのだ!
……しまったツッコミ役のミャーがいない。フィナさんは後ろに置いて来ちゃったし……。まったくもーもうちょっと真面目にやって欲しいよね!
そんなことをしているうちにルイナスを発見! いや普通の人間は豆粒にしか見えない距離だけど、お姉ちゃんアイでは確かに捉えたのだ!
そしてルイナスに襲いかかるサル型の魔物たち! 私は即座に攻撃魔法を起動して――
「……あれー?」
ルイナスに襲いかかる魔物たち。が、急激に干涸らびてしまった。なんだあれ? 結界なら弾かれるだけだし、魔力を吸ったとしても干涸らびるはずがない。
よく分からなかった私は、鑑定眼でルイナスを視てみることにした。
……うーん? 魔力喰らいのレベルが上がって? 七つの大罪・暴食に進化? なにそれ? 七つの大罪って、キリスト教だっけ? いやこの世界にキリスト教はあるのかな?
「ルイナスー、大丈夫ー?」
近づいてみて、ふと気づく。私の魔力の減り方が増えているなと。いや元々ルイナスの近くに行くと魔力を奪われてMPが減っていたのだけど、その減少がね? 早くなっているねと?
まぁどちらにせよ私の総MPからすれば誤差でしかないし、自動魔力回復で一分以内に回復してしまう程度の量だ。なので問題なし! 問題なくルイナスを抱きしめられるのだ!
おっと、フィナさんとアリスは危険かもしれないから一旦待機してもらってーっと。
「ルイナス、レベルアップしたんだね? おめでとう」
「お姉様! ご無事で! ……れべるあっぷ、ですか?」
あれこの世界にはレベルアップって概念がないのかな? いやルイナスが知らないだけの可能性も?
「えーっと、なんというか……天から声が降ってこなかった? レベルアップしました、的な」
改めて考えると不思議な現象だなーっと思いつつルイナスに説明すると、
「さ、さすがお姉様です!」
お? なんかルイナスから絶賛されてしまったぞ?
「そ、そうかな?」
「えぇ! ――まさかその歳で『神託』を得られているとは! ランテス伯爵家は聖女の血筋と聞いていましたが、まさしくお姉様が『聖女』なのでしょう!」
おっと初耳情報が?
ランテス伯爵家というと、私の実家というか元実家というかお母さんが嫁いだ家というか……。え? 聖女の血筋? ほんとに? あの父親、聖女とか聖者とはかけ離れたクズなんだけど?
……あー、でも、そういう血筋なら私やアリスが『聖女』になったのも不思議じゃないのかな? いや同時期にダブル聖女は不思議現象過ぎるか……。




