どうしてこうなった②
「もしかして狐々音ちゃん?」
その細いシルエットと和服姿には見覚えがある。
「どうして狐々音ちゃんがここに居るんだ?あの日以来パッタリと会えなくなって心配してたんだ」
幼馴染の狐々音ちゃんを前に自然とあの頃に戻っている自分が居る。
「ピンチにヒーローが助けに来るのは当たり前じゃろう?お約束と言うやつじゃ!」
「そして、そこのメスロリ巨乳死神…… 、人様の夫の寝込みを誘惑するなどNTRは許さんぞえ!」
お約束?NTR!メスロリ巨乳?狐々音ちゃんの何かがおかしい……昔はこんなエロ漫画的表現をする様な子じゃなかったし、実際普通の女の子だった。
「お前さんも寝起きラッキースケベはお約束とは言え、妻に他所の女の乳揉みを見せつけるなんて、ドSじゃのう……いい加減手を離したらどうじゃ?」
「そうだよぉ!触りすぎぃ〜!」
ダメだ、俺の中の可愛かった狐々音ちゃんが壊れていく……わずか数年の間にどこで道を踏み間違えたのか、すっかりおかしくなってしまっていた。
「狐々音ちゃん?あんなに優しくて普通の女の子だったのに、どうしちまったんだよ?」
「妾はあの日お前さんに罠から助けてもらった後、何かお礼をせねばと……お前さんの後をこっそりついて行って行ったのじゃ」
「えっ?罠……?」
「そうじゃ、山の中に大きな穴があって穴の底には美味しそうなお稲荷さんが仕掛けられておったのじゃ……」
「妾はそのお稲荷さんに釣られて穴へ飛び込んだのじゃが、お稲荷さんを食べた後その穴から出られなくなってしまったのじゃ…… 」
穴?お稲荷さん?!約10年の時を経て点と線が繋がる。そう、その穴は俺が友達とふざけて掘った穴、仕掛けられた餌とおぼしきお稲荷さんは、母ちゃんから境内の稲荷様にお供えする様に預けられたお稲荷さんを俺が忘れて行ったものだ。
「穴の底で震える妾はもう死を覚悟したのじゃ……この穴から死ぬまで出られぬと。そう覚悟した時お前さんが現れ外に逃してくれたのじゃ。」
俺が穴から助けたのは確かキツネだったはずなんだがな、何が一体どうなっているんだ?




