イヌノキワミ
あたりはもう暗くなり街灯がつき始める
急ぎ足で帰る加賀見くん
心配そうに頭をなでてくれる
ありがとう加賀見くん
癒されるよ。。。。
あさこは歩いている最中ずっと考えていた
加賀見くんの家の中・・・・・・・・
部屋の中に何かいかがわしいものがあったらどうしよう........
いや待て加賀見くんは..........
ありえる.........かな..........?
悶々とするあさこ
想像つかないけど
実はフィギュアやアニメグッズで埋め尽くされた部屋とか
大量の古本とかはあり得る........!!!!
兄弟姉妹がいたりして—―――?
あさこの妄想はとまらない
そしてようやく家の手前まで来た
約1時間半
結構遠かったな・・・・・汗
歩いたことのない道も多かったし
知らない商店街を通っていった
学校も自転車通なのかもしれないほどの遠い道のりだった
そして、、、、
昔ながらのブロック塀に囲われた
白い一軒家についた
黒い柵を開きお邪魔する
わぁ.........
石畳を歩き 玄関に誘導される
玄関に入る前に足をタオルで拭かれるあさこ
肉球の間がとてもキレイになった
「待て」
「?」
戻ってきた
加賀見くんは器を手にし
そこから水を飲んだ
喉はカラッカラだった
私は帰り道、犬であることに
犬の習性を人前ですることに
恥じることなかれと心に呟いた—―――――――
なので
散歩中のトイレも
耳を後ろ足で欠くのも
ドックフードをバクバク食べるのも
犬にとっては普通
そう 私は今 犬なのだ
道端あさこ17歳の青春ははじまったばかり—―――――――――
つづく