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人間の滅び方

作者: すけ
掲載日:2019/03/29

 世の中は何でもインターネットにつながり始めている。かくいう僕もその一人だ。脳に直接に埋め込まれたチップを介して頭の中で意識するだけで、インターネットへとアクセスできるようになった。この技術のおかげで人類は無限にも等しい記憶容量を得た。裸眼の状態で目の前に画面を表示させることもできる。イヤホンなしにを音楽を聞ける。脳以外にもあらゆるインプラントがなされ、時計、本、スピーカー、テレビなど、世の中から消えてしまったものは数多い。2030年、第四次産業革命のAIやIoTにつぎ2130年の第五次産業革命ではアンドロイドが世間を騒がせた。そして2250年現在、第六次産業革命として、インプラント技術が急速に発達している。

 目を覚ますと奈津美はまだ横で寝ていた。いくら夏と言っても少し寒いのだろう、裸の彼女は花をひくひくさせている。僕はそっと布団から這い出してコーヒーを淹れた。こんなにも平和なのに世界は明日終わろうとしている。いや、正確に言うと人類が世界を終わらせようとしているのだ。そもそも、第五次産業革命が起き、アンドロイドが世の中に普及し始めた時点で人類は何処かおかしな方向へ進んでいたのかもしれない。アンドロイドが反乱を起こして人類が滅びるという物語は数百年前から語られていたようだが、アンドロイドが人間の世話をしすぎて人類が滅びるなんて誰も考えなかったのだろう。アンドロイドと人が共存できていた時代はまだよかった。すべての仕事をアンドロイドが行うようになっても人類はまだ人間としての生活を続けていた。しかし、インプラント技術が解禁され、全人類が脳にチップを埋め込んでしまった。もはや、人かアンドロイドかもわからない。人間は人間であるアイデンティティーを失なってしまったのだ。そして、人類は自分たちを滅ぼすことにした。僕は人類で最後かもしれないコーヒーをすすった。

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