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K-1甲子園  作者: 冬夏
9/53

3章-4話「K-1甲子園の申し込み」

K―1ですか?


一体どういうことですか。

僕は困惑の中会長を問いただした。


「実は・・。」

会長は持っている封筒をぼくに手渡した。

中には何枚もの用紙があってその中の一枚にこう書いてあった・


「K―1甲子園」

 

K―1・・・甲子園??


「今度な18歳未満を対象にしたK―1の大会が開かれることになったんだ。とりあえず各地域4ブロックに分けて予選を開くんだがお前これに出ろ。」


出ろたって・・・。

僕は用紙と会長の顔を交互に見た。

どれくらいの規模でやるんですか?


「各ジムに色々オファーがあって最初はかなりの人数の応募があったらしいんだけど。」

 会長は目をそらした。


「ある事情でな。

お前に今渡した用紙は関東地区予選の応募なんだけどその関東地区だけ人数が減ってしまってな。でK―1側から頼まれてさっき会ってきたんだ。」


なるほど。

さっき裏口から居なくなったのはそのタメか。


でなんで人数が減ってしまったんですか?僕が疑問視するとこはそこだ。


同年代でK―1を目指しているやつは多く居るはずだ。

早くからプロを目指しているやつにとってこの大会は名を売るのに十分な大会だろう。


それに関東は都内を中心に格闘技のジム、道場は沢山ある。僕にオファーが来る前にもっと他に人もいるだろうに。


「細かいことは気にするな。お前はK―1に出たがってだじゃないか。

明日には返事をしたいから今日それ持って帰って記入して明日ジムに持って来い。」


そういって会長はまた奥の事務所に行ってしまった。


「何事も経験だ。」

「出ちゃえー。」

「女はじらすより攻めたほうがいいぞ。」


三者三様に一言だけ言って3人ともどこかにいってしまった。

ちなみに最後のはラッキー先輩だけど何にも役に立たないアドバイスだってことはあえて付け加えさせてほしい。


近くでしゅんとみきも聞いていた。目が合うと何も言わずとりあえずジムを後にした。


「で、その甲子園とやらはでるのか?」

  

突然すぎてって感じだよね。

なんかもっと実力つけて派手なイメージで・・・それこそ魔裟斗みたいに優勝候補筆頭!!

みたいなかんじでK―1に出る予定だったから。

 

僕は自分自身で描いていたK―1デビュー像を口にした。

これは2人にとっては耳にタコが出きるひど聞かせた話だ。栄えあるタイトルを取って、派手な入場して・・・・。

 

「英治さんも何事も経験だと言ってたじゃないですか。それ以上考える事もないではないですよ。」

 

2人の話を交互に聞きながら自宅付近まで来て各々の帰路に散った。みきは最後に、

 

「他の選手が断った理由が気になるな。」

と言ってた。たしかに気になる所だし会長もそのことについて全然説明がなかった・・・。

 

もしかしていわゆるかませ犬がほしいのかな。だったら嫌だな。

色々な思惑のなか自宅についた。


ただいまー。

玄関を開けるといつもの見慣れた風景に見慣れているがここにあってはならない女物の靴が綺麗に寄せて置いてあった。・・・乙女姉さんがきてる。

 

「あら。おかえり。遅かったわね。どうかしたの?」

 お母さんが出てきた。


時計を見れば19時半を過ぎていた、ごめんちょっと色々あって。後で話すよ。

ところで乙女姉さん来てるでしょ?

 

「ええ。さっきまで居間で一緒にお茶してたんだけど・・・。」

 

しかしその時居間には誰も居なかった。とすると・・・。僕は急ぎ足で自室に向かった。


自室前でノックをした。

なぜ自分の部屋に入るのにノックが必要か意味が分からなかったけど乙女姉さんが居るとなればそうもなってしまう。

 

「どうぞー。」

  

さぞそえれが当たり前のような感じだ。乙女姉さんは僕の机に座って本を読んでいた。

一本取れる!空手教本

 

「こんなの読んで強くなれるの?」

まずは頭で理解その後反復だよ乙女姉さん。

 

「ふーん。じゃあこの上段回し蹴りってのをみせてよ。」

  ・・・

 

「出来ないの?」

  

乙女姉さんは知っている。

僕が運動音痴に加え体が硬く筋金入りに不器用だということを。

 

そう。

僕は格闘家を志すにはあるまじき体の硬さで蹴りにいたってはミドルより上は上がりにくい。

動いて無いサンドバック相手ならなんとかハイキックを蹴れるけど動き回る相手にそれは届かない。

 

とにかくその場をやり過ごすため僕は上段前蹴りを少し斜めから蹴り上げた。

 

「それが回し蹴り?」

 もちろん

 

「この本と少し違う気がするわ。」

 素人には見分けが難しいんだよ。

 

「ふーん」

  

荷物を床に置き弁当箱を取り出した。乙女姉さんはそれを受け取りながら、

 

「で答えは?」

人口が一人増えるだけ。

 「

あら。当たりよ。良く分かったわね。」

 

問題の意図が分からん。

  

「みきが時間一杯ゲバラについて語らなかった?あなたには少し教養が必要だからこうやって機会を与えているの。」

 

なんてことだ。

そんな伏線があったのか。

 「

明日のリクエストある?」

 そうだ。正解したらおかずを一品リクエストできたんだ。じゃあえーっと・・・。


バナナクレープ。

「ぶつわよ?」

ごめんなさい。

ハンバーグがいいです。

 

「またそれ?まぁいいけど。」

そういって乙女姉さんは部屋から出ようとした。

あ、ちょっと。

 

「なに?」

話があるんだ。ちょっとリビングに来てくれない?

「いいけど・・・どうしたの?」

  

さっきのK―1の話をすることにした。


そうK-1甲子園の



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