第二十三話 かしまし娘達とレザーフェイス
かしまし娘コンビとレザーフェイス家族との勝負は文字通り「死闘」という言葉が似合う惨劇になっていた。
なにせレザーフェイス一家は家族全員精神異常の殺人鬼である。そこにカモが2人やってきた・・・とはならなかった。
コリスの槍が猛威を振るい、マフィのライフルがはらわたをぶちまける。
既に残っているのはチェーンソーを手にした怪人の末っ子レザーフェイスだけだった。
「オノレ・・・ヨクモカゾクヲ・・・ユルサンゾ」
「こんな気持ち悪い家族なんていないほうがいいんですよ」
「ていうか、本当に血が繋がってるかも微妙ですよね」
レザーフェイスは体を反転させ、家の中へ逃げ込んだ。篭城作戦か? それを追うコリスとマフィ。
「たのもーう!」
コリスが家のドアを蹴り破る。そこはやはり異常な光景だった。
リビングは死体で作られた家具でいっぱい。壁には頭の皮マスクが貼り付けられ、天井からおりた釣り鉤で死体が大量にぶら下がっている。
異様な光景だったが、二人とも普段エドの凶行を目の当たりにしているためそれほど恐ろしくは感じなかった。
「ていうか、邪魔!」
コリスが家具を蹴り飛ばし、死体を槍で壁際に吹っ飛ばす。
「ここにはいないみたいですね・・・」
「奥のほう覗いてみましょうか?」
ダイニングルームは死体だらけだがここにはいない。バスルームも覗いたがここにもいない。個室も空けてみたがいない。
後は・・・2階か?
「昇って・・・みます?」
「でも死角になってるんですよね。ちょっと危険かな?」
「ゆっくり行ってみましょう」
一歩・・・一歩・・・ゆっくりとした足取りで階段を昇る二人。だが・・・、
「ヒャッハアアアアアアァッ!」
「うわあああああっ!」
突如現れたレザーフェイスが二人を足蹴りした。二人諸共1階の地面に叩き付けられる。
「ぐっはぁ・・・」
特にマフィは重症だ。素人故に受身を知らずコリスの鉄の鎧でサンドイッチになってしまった。
「マフィさん!?」
「死ネエエエエエエエエエッ!」
レザーフェイスがチェインソーを再起動させて襲い掛かる・・・!
「くっ・・・!」
ギィン!
すんでのところで何とか槍の柄も部分で受けるコリス。しかしチェインソーの回転刃は容赦なく柄の部分を切り刻む。
(ダメだ・・・受け切れない!)
ウィィィィィィィィン・・・ギィン!
柄の部分が遂に折れる。
「トドメダアアアッ!」
(やられる・・・!)
レザーフェイスがコリスの首元に回転刃を差し込もうとした瞬間。まさにその時だった。
ドォン!
重症だった筈のマフィがライフルを片手でぶっ放した。顔面に炸裂し、血と脳漿が飛び散った。
「マフィ・・・さん」
「勝手に・・・やられちゃ困るんですよ。一応、恋のライバルなものでして・・・ね・・・」
「大丈夫ですかマフィさん!?」
「ははは・・・見ての通り全然大丈夫じゃないです。片手でライフルなんて撃つものじゃないですね。肩が外れちゃいましたよ・・・」
「もう・・・マフィさんには敵いませんねえ。待ってください。今応急処置しますから」
「いたたたた!。ちょっと、コリスさん。痛い! 痛いです」
「すいません。外れた肩をはめ直さないといけませんから。よっ・・・と!」
「うぅ・・・痛かったですよぉ・・・」
「打撲箇所には薬塗りますね。ちょいちょい、と」
「ひゃはは、今度は痛くすぐったいですよぉ」
「我慢してくださいよ、もう」
「鉄の鎧が上から降ってこなきゃここまで酷い事にはなってませんよ!」
「そ、それは・・・素直にすいません」
2人はどこまでもかしましかった。
ここにバナリスの放った4体全員が殺害されたのだった。




