現実と向き合う
リキ『着いたでゲス!さぁここからは一人で行くでゲスよ!』
着いた場所には3メートルほどある木製のドアの前だった。
リキの顔を見るとアゴで行け。
とジェスチャーしていた。
タケルはビビりながらドアをゆっくり開けた。
木のきしむ音と共にゆっくり開いた部屋に恐る恐るはいる
?『待っとったでタケルはん』
部屋の中にいたのは赤い色の短髪をした何処かヤンチャそうな青年だった。
(コイツ誰だ?何で俺の名前を知っている?)
頭の中で色々考える物の全く謎が解けない
?『まぁ座ってぇな、色々と話しなアカンからな。茶でも飲むか?』
タケルは首を横に振り断る
沈黙の間が幾らか続いた。
「ここは何処ですか?」
沈黙の間を最初に切って出たのはタケルだった。
?『リキに聞いたやろ?そのまんまや。ついでに言うと、この世界は夢やないで?現実や。』
それを聞いてタケルは背筋に寒気を感じた。
「ま、、全く理解できません、、」
?『まぁ無理もないわな、ワイもそうやったからな。』
「えっ!?あ、あなたも??」
?『ワイもタケルはんと同じ様にこの世界に迷い込んだ一人や。ワイだけやないで?この世界にはそういう人間一握り程度いてはるみたいや。まぁ何処にいるのかはワイも知らんねんけどな。あー、せやワイの名前はジン。山賊ギルド(ツバメ)のギルドマスターやらせてもうてる。以後お見知りおきを』
ジン『ちなみに、夢から覚めようと頑張っても無駄やからやめときや、時間の無駄やからな。この世界は正真正銘、現実の世界なんや。』
心臓の鼓動が強くなるのが良く分かる。
頭の中が一杯でパンクしそうだ、これだけ物事を考えるのは小学生の小テスト以来になる。
とりあえず一つずつ整理してみた。
元々はいつものようにネトゲを起動した所までは覚えてる。
この世界は現実であって夢ではない。
自分と同じ様な人間が数人存在する。
ふぅーっと心を落ち尽かせるために深く深呼吸をした。
幾らかマシになった
どうしても気になる質問をする決意ができた
「あなたもクライシスをプレイしていたのですか?」
ジン『お、もう整理できたんかいな。メンタル強いなタケルはん!せやな、ワイもここに来る前はクライシスのユーザーやった。
それ以外の記憶はなんでか何にも思い出されへんのや。』
ようやく理解はできた。
どうやら漫画や映画みたいな現象が自分に起きてしまったようだ。
「そうですか。分かりました。」
ジン『まぁユーザーとしてプレイしていた世界と幾らか勝手が違うから今から説明するから、良く聞きや!』