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山賊ギルド(ツバメ)
?『おやっさん!こんな所に人が寝てるでゲスよ』
図太い声の小太りのオヤジが木製の鈍器の様な物でその人をつつく
?『金目の物どころか、布切れ羽織ってるだけやさかい
おおかたどっかの追い剥ぎに先をこされたみたいやな』
おやっさんと呼ばれる若い青年が答えた。
?『しゃあない。おい!リキ!復活草まだあったやろ。ちょっと貸してみ』
そう言われ、せかせかと背負っていた大きい皮袋から草を取り出す小太りのオヤジ。
リキ『おまちどおさまでゲス!』
リキは草と木の皮で作ったコップの様な物を若い青年に手渡した。
青年はその草を力一杯、手で握り潰し草のエキスをコップに入れた。
?『ちっ。これ高いから使いたないねんけどなー』
青年はそう言いながら倒れた人の口にエキスを飲ませた。
?『まぁ、これで貸しができたわ。こいつは今日から俺ら(ツバメ)の一員やな』
?『リキ!こいつをアジトまで運んでおけ』
リキ『がってん!!』
リキはそう言うと大の大人をヒョイと担いで森の中に消えていった。