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ニート登場!
『おめでとうございます。タイラントドラゴンを倒しました!』
薄暗い部屋のなかで光るモニターに釘付けになっている青年。
「ちっ、またゴミ素材かよ。絞りすぎだろ運営さんよぉ」
青年は毒を吐きながら、横目に壁掛けの時計に目を向ける
時刻は後数分で午前4時になるところだった。
「もう4時か、、、はぁ」
深い溜め息を吐き、再びモニターに目をやる。
『マスター(´・ω・`)私、学校の用意するね!ノシ』
『ワイも仕事行かなやからそろそろ落ちるわ!乙』
『俺も昼から大学だから落ちますね(´Д`)』
青年がリーダーを務めるギルドチャットにレスが入る。
キーボードを慣れた手付きで打ちはじめる
『俺も仕事の取引の時間が早くなったから今日は落ちるよ。
皆、個々で頑張ってね!また夜会おう!(ノ´∀`*)』
青年はそう打つとログアウトボタンをクリックした。
「さて、今からなにしようかな」
実はこの青年。仕事など大嘘で産まれて一度も働いた事などない
いわゆるニートである。