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隣の席の君
聖奈side
そのあと、親友の今井凛に会って、一緒に登校。
教室まで上がって、席につこうとすると…
「キャー、陸斗君かっこいい!」
「藤田君私ともしゃべろー!」
「陸斗、今日一緒に帰らない?」
「あ!?ずるーい!」
女たちのギャーギャー騒ぐ声。
「俺はかっこよくねぇよ。
みんなとしゃべりたいし、
みんなと帰りたいから。」
そう言って、優しく接する男。
さっき、私をかげ薄女と言った男。
私以外には、優しくするのに…
今日も私には意地悪。どんだけ嫌いなのよ、私が…。
てか、席座りたい!女ども邪魔だよ!
「ごめん、ちょっと通して。」
って言ってもムシムシムシ。
「通して!」って大声で言うと
「ゴメーン、分かんなかったわ~!」
だって。なんか藤田っぽい。
「ははっ!お前やっぱ影うすいな。」
そう言ったのは藤田。もう、最悪。
私は藤田と女どもを「ギロッ」とにらみ、凛のところに行った。
1つはグチるため。
もう1つは…
「凛ーーー、うわぁーん」
泣きつくため。
やっぱり、好きだから、藤田の言葉1つ1つはきつい。