[Turn Kinsei]6.
さらに奥の部屋からなにかを引きずるような音がした。
そして、その扉が開きそこから、一人の女性が出てきた。
「おやぁ?見ない顔だねぇ?新人かい?」
「はぁ、…休憩時間は終わりですか?篠崎さん。」
「ああ、これから仕事でね。どうしたぁ?真琴?お前も行きたいのかい?」
「いえいえ、遠慮しておきますよ。私も、仕事があるもんでね。」
「そうなのかい?残念だねぇ。」
「代わりと言ってはなんですが、この総司君を同行させるのはどうでしょうか?」
武山と碓氷は、同時に「「えっ」」と、驚いていた。
「この坊主を連れて行くのかい?」
「はい。総司君は先程、入社試験を終えたばかりの新人ですし、早く仕事に慣れてもらうためにも、どうでしょうか?」
篠崎という女性は少し悩み、答えた。
「小僧、ついてきな。」
「は、はい!」
総司は、これが自分の初仕事になるため、張り切っていた。
その横で武山と碓氷は手を合わせて、「「ご愁傷様です。」」と、言っていた。
外に出ると、篠崎という女性が話を始めた。
「改めて自己紹介をしようか。私の名前は、篠崎 香織里だよ。あんたは?」
「僕は、日松川 総司です。よろしくお願いします。」
「ああ、よろしくね。」
「ところで、今はどこに向かっているんですか?」
「病院さ。」
「病院?」
「真琴からなんも聞いてないのかい?」
「はい。」
「よし。あいつは帰ったら一回殺す。」
そんな話をしているうちに、病院に着いた。
その中に入り、二人は、手術室へと向かった。
「えーと、無断で手術室に入るのって大丈夫なんですか?」
「ああ、大丈夫さ。私は医師免許を持っているからね。」
手術室に入ると、そこには両脚がなく、腹部には刃渡り二十センチほどの刃物が刺さっている、死体のようなものが横たわっていた。
だが、まだ生きており、呼吸をしていた。
「さて、これから、手術を始めるよ。」
そう言い、篠崎は、自分の指を切り、横たわっている身体に自分の血を垂らした。
「ふぅ、能力『復活ノ祈』」
そう、篠崎が言った途端、横たわっている身体が突如として、光出した。
「ほら、総司!私のバックからメスだしな。」
「は、はい。」
総司は、篠崎にメスを渡した。
「さてと、始めるか。」
次の瞬間、総司は、自分の目を疑った。なぜなら、篠崎はメスで横たわっている身体を滅多刺しにしていたからだ。
「ちょ、ちょっと!なにしてるんですか!?」
「なにって、手術だけど?」
「はぁ?手術なのに患者殺してどうするんですか!」
「私の能力は、死ぬ前に能力を使った、つまり血をわけた人にしか発動しなくてね。その人が死んだ際、病気や怪我などを全て治した状態で復活させることができるのさ。」
「はぁ、」
それから、数時間に渡り、篠崎が患者を滅多刺しにするとゆう地獄の状況で総司は助手をすることになってしまい。帰る頃には、総司は、疲れ果てていた。