[Turn 明星]56.
社員の中から、碓氷と俊太郎が出てきた。
「ここは、僕たちに任せてくださいよ。社長。」
「私達だって真琴っちやられて頭きてるんだよねぇ。」
それを聞いて、社長は少し驚いた。
「いや、全員でかかろうと話だったんだが…いや、そうか、頼んだぞ。…お前たち、この部屋から出るんだ。巻き込まれるぞ。」
その言葉に碓氷と俊太郎以外の社員達が部屋の外に出た。
「敵ながら、優しいんだね?意外と。待っててくれるなんてさ。」
「どうだっていい。我々の勝ちは決まっているんだからね。試行錯誤くらいはしなよ。」
「そりゃあありがたいね。」
碓氷が、俊太郎の背中を叩いた。
「さぁ、始めよっ。」
「はぁ、五月蝿いやつと一緒に戦いことになるとはなぁ。」
「はぁ?なにその言い方!ムカつくんですけどぉ。」
「ああ五月蝿い五月蝿い。足を引っ張らないように僕にしっかりと合わせてくれよな。」
「はぁ?あんたが合わせんのよ!」
「能力『夢幻魔術・強制交代』」
「能力『氷化風月・煌幻雪』」
すると突然、部屋の中に雪が降り始めた。
「なんだ?雪か?どうなってるんだ?」
碓氷は、銃を構えた。
「なにぃ?銃だと?おい!ベータ!」
「わかってる!『重なり合う真実』!…え!?」
「どうした!?」
「能力が、使えない。」
「は?なに言って…」
次の瞬間、銃声が聞こえ、アルファが倒れた。
「…!?」
ベータがアルファが倒れたことに気づいた時には、アルファはすでに息をしていなかった。
「一体どうなって、」
「まだ気づかないのか?」
なんと、ベータの目の前にいたはずの碓氷が俊太郎に変わっていた。
「お前の能力は確か、起こりうる未来にのみ変えるけどができる、だったな?僕が持ってるこの銃には、弾が入っていなかったのさ。だから能力が発動しなかった。」
「じゃあどうやってアルファを殺したんだ!たしかに銃声が聞こえたはずだ!」
「僕の能力は、五感をいじることができてね、君に銃声を聞かせただけだ。そいつを殺すのはもっと簡単だ、僕の覚醒能力だ。範囲内の物どうしを交換することができるんだ。」
「それで、どうやって…」
「彼の心臓と石を交換したんだ。………そして、君もチェックメイトだよ。」
「…は?」
次の瞬間、ベータの身体は一気に凍りついた。
いつの間にか、碓氷がベータの背後にまわっていたのだ。
「ちなみに、さっき言った心臓の件は嘘だ。実際は、五感を奪って動けなくなっているだけだよ。」




