表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
The War of Orphans  作者: どこぞの悪鬼&何処の明星
54/67

[Turn 悪鬼]53.

「ちょっと、社長⁉」

 総司の頭の中はもう既に真っ白だ。

 それに加えて、社長が自分を殺せということが、総司にとってさらにそれを加速させた。

「……社長の命令でしょ! そんなこと言っていないで早く殺しなさいよ!」

 慌てふためく総司にみさきが怒鳴る。

「私は真琴さんと万号さんのところに行ってみる! だから、早く‼」

 その言葉に背中を押されるかのように、総司は社長に全力で駆け寄った。

「そうはさせない!」

 大柄な男が総司に立ちふさがろうとするが、平気だった。

 こうなるかもしれないと、能力スキルで上がった身体能力で天井ギリギリまで飛んだのだから。

 そして、社長の目の前に着く。

 何度も。何度も。何度だって。

 総司は苦しそうな表情を浮かべる社長を殴り続けた。

「……やったか?」

 総司は息をこぼすかのように吐く。

 それもそのはずだ。仲間を殺すなんて、やってられることなんかじゃない。

 次に、総司は飛んできた男の拳を全力で避けた。

「真琴さん⁉ 大丈夫⁉」

「ああ。片手は使えなくなったが、平気だ。ありがとう。」

 真琴はみさきに向かって力のない笑みを浮かべている。

 その顔はとても疲れ切っているかのようだ。

 人形のようにきれいに取り除かれた状態で修復されていて、先ほどまであった右手はもう残されていなかった。

「……万号さんは、ダメだった。……前に真琴さんが試験のときに言ってた、一線を越えたんだと思う。」

「そっか。」

 不思議と涙はこぼれなかった。

 人間、誰しも自分が絶体絶命のピンチになれば人の死で泣く余裕なんてなくなるのかもしれない。

「みさき君。急いで社長に能力スキルを使ってくれ。」

「……わかりました。」

 みさきは社長の肌に触れる。

「『完全修復フルリペアー』。」

 社長にあった総司が殴った痕が徐々に薄れて、消えてゆく。

 そのまま消えて、完全に傷一つない身体に戻って――。

「……?」

 社長は目を開けた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ