[Turn 明星]50.
部屋に帰ってきた二人の手には、某スティック状のスナック菓子が大量に入った袋が握られていた。
「三回しかやってないよね?僕ら。」
「うん。」
「なんでこんな量になっちゃったんだろう。」
「総司が取れなすぎて、キレまくっちゃって、台を揺らしたせいでいっぱい落ちちゃったんじゃん。」
「ちょっと揺らしただけなんだけどなぁ。」
「まず揺らしちゃダメでしょ。」
「すみません。」
二人が帰ってくる頃にはすでに夕方になっていた。
疲れ切った二人は部屋に入った途端、パタリと倒れてしまった。
よっこいしょ、と起き上がったみさきは、総司に話しかけた。
「前から気になってたんだけど、なんで総司は孤児院を追い出されたの?」
「たしか、経済的に厳しくなったとか言ってた。」
「それってちょっとおかしくない?」
「…?いや、おかしいってことはないんじゃない?」
「え?いや、おかしいでしょ。」
総司は首を傾げた。
「だって、もし本当に経済的に厳しいんだとしたらさ、他の孤児院とかに移動させることもできたわけでしょ?」
「言われてみればそうだな。」
「それに、たった一人の子供を追い出したくらいじゃそんなに食費も変わらないだろうし。」
「じゃあ、僕はなんで追い出されたんだ?」
「実は私も孤児院にいた時があったんだけど、その時は色んな孤児院をたらい回しにされたよ。」
「それはそれで、大変だったね。」
その時、総司のスマホに電話がかかってきた。
「誰から?」
「真琴さんだ。どうしたんだろう?」
「とりあえず電話に出たら?」
「そうだね。…はい、もしもし。」
『ああ、総司君。やっと出てくれたか。』
「どうしたんですか?」
『実は、組合側のやつが三人ビルに立てこもっててね。それの対処をしてほしいんだ。』
「それ、大丈夫なんですか?」
『仕方ないだろう?無関係の人達まで巻き込んでいるんだから。』
「まぁ、わかりました。」
『その三人の情報は送っておくから、頼んだよ。』
そこで電話は切れた。
真琴から送られてきたものには、こう書かれていた。
名前「アルファ」能力…「皇帝」自分に服従した者を操る。
名前「ベータ」能力…「重なり合う真実」二つの真実を作り出し、都合の良い方に真実をねじ曲げる。
名前「バルガ・ライザ」能力…「不滅」なにがあっても死ぬことはなく、能力の影響力を受けない。
それを見て、総司は思った。
(これ、僕に勝ち目はあるのか?)




